「厚生労働省も言及しているワークライフバランスとは何なんだろう。仕事とプライベートのバランスが大事なのは分かるけど、現実的に難しいじゃないですか。個人で両立に向けて取り組めることってあるんです?」
という悩みにお答えします。当記事ではワークライフバランスの説明と現実的な考え方・行動についてお話します。
パラレルキャリアのRyotaです。複数の仕事をこなす働き方で生計を立てており、その時々で正社員勤務やパートを切り替えて個人事業中心に仕事をしています。
当記事の内容はこちら
- ワークライフバランスとは『理想の考え方について』
- ワークライフバランスの現実について
- 仕事とプライベートの両方を守るためにできる個人の取り組み
時代についていける企業とついていけない企業の2極化が始まっています。地方の小さな企業では労働力不足で、現在の社員を使い潰すしかなくなるんですよね…。
そうなる前にワークライフバランスの考え方を身につけて個人で行動することが大切です。仕事と個人の調和を取りつつ働く方法を学びましょう。
1.ワークライフバランスとは『理想の考え方について』
厚生労働省が推奨する仕事と生活の調和を取ることです。
例えば企業が大手の福利厚生サービス会社を提携するのも活動の1つですよね。
仕事も頑張る。プライベートももちろん幸せ。国民全員がそんな生き方を目指す考え方がワークライフバランスです。
仕事と生活の調和を取ること(厚生労働省の見解)
厚生労働省に専用ページができています。主に『働き方を変える方法』について記載されていますね。
こちら 仕事と生活の調和
厚生労働省では、企業などに対する支援事業を実施し、労使の自主的取組を推進することにより、長時間労働の抑制、年次有給休暇の取得促進、特に配慮を必要とする労働者に対する休暇の普及等、労働時間等の設定の改善(※)に向けた取組を推進しています。
引用 厚生労働省
実際にどういう取り組みをしているのか、実例と共に見ていきましょう。
年次有給休暇の促進
働き方改革により年5日の有給使用が義務化されました。
今まで有給を使いたくても使えない状況でしたよね。病気や冠婚葬祭以外で休むと『嫌味を言われる』や『代理の人を見つけないといけない』という理不尽さがありました。
政府が有給取得を義務化してくれたため、1年で5日分時間を作れるようになったんです。
残業についても働き方改革で上限が決定されています。
テレワークの普及促進
一部リモートワーク・リモートワーク・サテライトオフィスの導入が推奨されています。
実際にIT/WEB系に強い転職エージェントの『ワークポート』で一部リモート案件を検索してみると200件以上登場するようになっていますね。
老人ホームや病院の近くにサテライトオフィスがあれば、介護・病気の家族の面倒を見つつ仕事をすることができます。
ワークライフバランスにおいて『介護』が問題点になっています。テレワークによる解消を目指して改革している最中ですね。
男女雇用機会均等法
企業の男女差別が問題視されていました。女性の給与が低い・マタハラ・セクハラなど、女性に対するトラブルは耐えません。
男女雇用機会均等法は『仕事を性別で差別しないでね』という法律です。
- 仕事を頑張りたい女性が活躍できる
- 女性も一定の給与水準が守られる
仕事のバランスを上げることでプライベートも充実する狙いがあります。
そういう意味では育児休暇の推奨や産前・産後休暇もワークライフバランスの考えにあっていますよね。
ファミリーフレンドリー
仕事と育児・介護の両立に配慮した企業のことです。ボランティアなど地域活動も含まれます。
- リモートワーク
- フレックス制度導入
- 男性の育児休暇義務付け
- 介護における残業時間の軽減
上記のような取組みが考えられます。
※残業については介護・育児など理由があれば断れます。でも、企業として取り組んでないと社内の居場所がなくなって困りますよね。ファミリーフレンドリー企業ならそういう不安もありません。
要点:働きすぎを解消・空いた時間で生活を豊かにする
日本人は働きすぎです。
まず働く時間を減らすこと。自由になった時間で、プライベートの充実や足りない分のお金を個人で稼ぐなどの行動につなげます。
これがワークライフバランスの理想ですね。副業も推奨されましたし。
働きすぎる一方で会社依存し、仕事をしないと将来が不安…という状況もありますよね。ワーカーホリック的な人も増えています。
これの解消も目指していると考えられます。
-
ワーカホリックとは『仕事中毒の症状・特徴と原因を解説』
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次にワークライフバランスの現実についてお話します。
2.ワークライフバランスの現実について
ワークライフバランスを考える取り組みができない企業が多いです。
- 利益がない
- 労働力が不足している
- 考えが古い
上記3つの理由によるものです。特に地方の中小企業は『ブラック企業化』が加速しています。
労働力不足と利益悪化に伴う、社員の負担増加
少子化による労働力不足が深刻化しています。人が足りなければ今の労働力を使うしかありませんよね。
総務省の総人口の長期的推移が参考になります。
ロボット化や外国人労働者の確保・シニア層の雇用が進んでます。でも地方の中小企業ってできないんですよ。
- ロボット化 → お金がない
- 外国人労働者の確保 → どう雇用して使えばいいのか分からない
- シニア層の雇用 → 逆に正社員の負担が増える(入れ替わりが激しい)
残業時間を増やしたり、休憩を減らすなど、仕事の負担が増える方法しか取れません。
私の勤めていた工場でもロボット化・シニア層の雇用が開始されました。
ロボットについては億近い借金をしています。そのため経営が悪化しました。でも完全自動化はできなかったので人員削減につながらなかったんです。(見通しが甘かった)
シニア層は入れ替わりが激しすぎ。できることも限られます。(意外と頭の硬い人が多い。)
4時間、ただラインの前を監視する役割になり正社員の負担は減りませんでした。
もちろん上記は一例です。でもリアリティありますよね。
社員を大事にできる企業と使い潰す企業の2極化
シンプルに『利益があるかどうか』で2極化が進んでいます。
企業って利益さえあれば余裕があるんです。サテライトオフィス導入とか福利厚生スタートも「よし、やってみろ。」で完了。ちょっとくらい社員に還元しても平気だからです。
でも利益がなければ違います。
- 一部リモート化 → サボるに決まってるだろ
- 事務の外注 → ホントに大丈夫なの?
- 残業減らして → 誰が代わりにやるの?
上記のように『考える前に否定』になります。変わろうとしないから今の状況が続きますよね。仕事のできる人から辞めて状況が悪化します。
利益があればワークライフバランスを整えますし、利益がなければワーカーホリックに洗脳させようとします。
ストレスによるパワハラ・モラハラの増加
ワークライフバランスが整わないので社員にストレスが貯まります。ストレスのはけ口として選ばれるのが力のない社員。
パワハラ・モラハラが加速します。
パワハラ・モラハラが習慣化すると性格になりますよね。だからブラック企業には人を攻撃する上司が多いんです。離職率が上がりますますブラック化が進みます。上司はさらに攻撃的になります。
会社依存と40代のリストラの一般化
大企業のリストラが進んでいます。
これまでは1つの企業に勤め続ける考えが一般的でした。しかし、使えない人を切らないと経営できない状況になっています。その結果が早期退職者の募集。
40代でリストラされたら正社員雇用も危ういです。
時間はできるけど収入がゼロなのでワークライフバランスは破綻。苦しい生活を強いられる人が増えています。
こうした現実を踏まえて、あなたが個人でワークライフバランスを整える努力をしなければなりません。それが『これからの働き方』です。
3.仕事とプライベートの両方を守るためにできる個人の取り組み
以下の4つです。
- 時間が自由になる働き方を作る
- 自由になった時間で家族と資産を守る
- 暗黙の了解や今までの常識で行動を決定しない
- スキルに就職する
まず時間を作ること。自由な時間を確保できる仕事を選ぶのが大前提です。
後は時間を有効活用すること。ただ自分の気分転換に時間を使っていても、将来的なワークライフバランスは保てません。
① 時間が自由になる働き方を作る
常識的・法律を守っている会社を選びます。
- 更衣や掃除も労働時間に含む
- 残業代がもらえる
- 有給が普通に取れる
- 仕事が終われば帰れる
社員を労働力じゃなくて『人』としてみている会社ですね。風邪を引いて出社したら「休みなさい。」と叱られるとか。
社風や経営者の考え方も影響します。基本給に残業代が含まれているような会社は要注意です。サービス残業のように会社にメリットしかない状況だとワークライフバランスは崩れます。
一部リモートワーク・フレックス制度
ある程度時間が自由になるフレックス制度・場所が自由になるリモートワークはワークライフバランスを整えやすい働き方です。
急に子どもが風邪を引いた時も時間がずらせますよね。台風の日に無理して出社せず、自宅での仕事に切り替えることも可能。
働き方改革を守っている企業への転職
有給使用や残業の上限を守っている会社への転職も時間確保になります。リモートのように場所の自由はないものの、個人の時間は守られますよね。
今伸びている大手のIT/WEB系の会社や、職業紹介優良事業者を利用しての転職でホワイトな仕事が見つかります。
-
これからのリモート時代に『ワークポート』を使った転職が有利な理由
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② 自由になった時間で家族と資産を守る
時間を有効に使って将来のワークライフバランスを整えます。
残業の少ない会社に勤めれば時間ができますよね。その時間でスマホゲームをやっていれば『ストレス解消』にはなるでしょう。でも、プライベートと仕事の充実とはいえません。
時間の使い方が悪ければ40代でリストラ。ワークライフバランスの破綻も考えられます。
自分の時間を利用して副業・社会貢献をする
副業する → 資産が増える・安定収入確保の可能性もある・万が一の時も取りあえず食べていける
社会貢献 → 社外で居場所が見つかる・キャリアになる
上記のとおりです。
パラレルキャリア的な発想に切り替えましょう。個人で月10万稼げるようになれば、正社員がダメになってもフルタイムパート+個人事業で何とか立て直せます。
マラソンなど個人の趣味で結果を出せばスポンサーが付くかもしれません。
この考え方については以下の2記事が参考になります。
-
パラレルキャリアとは。メリット・デメリット・副業との違いを解説
続きを見る
-
【副業の始め方】明日から自分でお金を稼ぐ5つの流れ【実践済み】
続きを見る
家族のイベントに参加する
家族旅行や子どもの行事に参加できるようになります。家族との関係が良好なら、あなたのピンチの時も大きな助けになりますよね。
子どもの子ども時代は1度しかありません。子どもの記憶にあなたを残すのも素敵なことですよね。
③ 暗黙の了解や今までの常識で行動を決定しない
仕事をドライに考えることです。
- 定時になったら即帰る
- 仕事を家に持ち込まない
- 不可能な仕事量を努力で終わらせない。問題化する
- スキルを持ち込んで評価を上げる
上司が帰らないと帰れない社風。自爆営業など、仕事でプライベートを犠牲にすることはありません。逆にプライベートからスキルを持ち込むことも考えます。
プライベートを充実させることが会社のメリットになる考えが分かる会社に勤めることです。
時代についていけない企業からは抜け出す
効率化に予算を割いていない企業は特に危険です。5年・10年後に社員の負担が増加します。
例えば工場でも機械の起動をリモート化することは可能ですよね。自宅から操作して機械立ち上げできれば作業時間は削減できます。
ポイントは『口だけ』じゃなくて『行動』を見ること。残業を減らそうと思っているなら、そのためにどういう取り組みを考えて実行しているのかを見ます。
企業の言葉を信じて残っていても、利益次第で手のひら返しですからね。
④ スキルに就職する
どこに行っても通用するスキルがあれば会社を自由に選べます。
もちろん、個人で稼ぐことも可能です。両立すれば若くして資産を残せますよね。
会社はいつどうなるか分かりません。だから会社に依存せず、万が一の時でも別の就職口につながる武器を手に入れます。それがスキルです。
スキルがあれば実績を残せますよね。
- 個人のマーケティング業で1,000万円稼いだ。上場企業とも取引をした。
- 撮影の仕事で○○の雑誌の表紙になった。
- 幅広く営業活動をしてきた。○○とコネがある。
実績があれば会社も評価しやすいです。次の仕事も見つかりやすくなります。
ワークライフバランス的に言うなら、副業のスキルを本業に活かすイメージです。副業でスキルを身に付け、本業につなげます。
-
『実践済』副業のスキルを本業に生かす具体例4つ『評価アップ+副業肯定』
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まとめ:ワークライフバランスを個人の取り組みで守りましょう
仕事とプライベートの境目って薄くなってます。
だから『割合の数字』で考えるんじゃなくて、優先すべきことをその時に優先できるのが大事です。
その自由を手に入れるため、会社を慎重に選びましょう。そして会社に貢献しましょう。リモートだってサボってたらダメ。結果を出すから会社から自由にさせてもらえます。
そういう意味でも『セルフスターター型の人材』になって、仕事・プライベートの両方で活躍。スキルを役立てましょう。
以上、「ワークライフバランスとは | 個人の取り組みで生活を豊かにする方法」という記事でした。
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