「工場の残業って多いの?少ないの?どういう工場の残業が多いか知りたい…。」
そんな疑問にお答えします。
当記事を読めば工場の残業についてわかります。
カルビーから地方の小さな工場まで。およそ10年間工場勤務を経験したRyotaです。
残業の多い工場と少ない工場の違いって簡単なんです。
どうやって残業時間を見分ければいいか。定時帰りはできるのか、実体験と共に解説しますね。
どうぞご覧ください。
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1.工場の残業って多いの?定時終わりと残業が多い会社の違い
以下の3つです。
- 労働力が確保されているか
- 残業前提かどうか
- 1人当たりの残業時間が考えられているか
労働力が十分なら残業なんてないんですよね。会社の損なので。
後はそもそも『残業をさせたい工場かどうか』がポイント。
① 労働力が確保されているか
休んだ穴も埋めやすいです。残業すると逆に怒られる環境になりますね。
工場の労働力について
- 機械の質
- 社員の数
- 機械が正しく運用されているかどうか
- 効率化が進められているか
例えば社員の数が少ないのに機械の質が低ければ残業するしかありません。
例えばスマホのアプリをインストールしただけじゃ『使い方はわからない』ですよね。
それも含めて『労働力』と考えて計算しましょう。
② 残業前提かどうか
突然の残業が増えます。
突然の残業について
- 病欠、冠婚葬祭での休み
- 遅刻
- パワハラ的に押し付けられる
残業前提だと『一定数の人が残らないとダメ』なんです。休んだら穴埋めが必要。
工場内で残業をしたくない空気が生まれます。
力のある先輩・役職社員が若い人に押し付ける流れが多いので気をつけましょう。
シフト管理されていても残業前提なら意味がない
2交代制・3交代制の工場なら残業が少ないという話がありますね。
これも残業前提ならダメ。夜勤から翌日の昼まで普通に残業になりますよ。
③ 1人当たりの残業時間が考えられているか
月45時間までの制限が守られていないと、特定の人だけ残業が長くなります。
工場…特にライン工は激務です。40代になると体がついていけません。
40代が若手に残業を押し付けるのって『社風』になっちゃうんですよ。
若手は毎日3時間残業なのに先輩は3日に1度だけ。
この状況になり若手と先輩の対立が生まれます。人間関係が悪化しますね…。
1人当たりの制限があれば『残業時間の天井』が決まります。まだ平等感が出ますよ。
次に私の実体験から工場の残業が長くなる可能性についてお話しします。
2.工場の残業が長くなるケースについて
以下の3つです。
- 交代制で人員に穴が出る
- 機械に不備が出る
- 繁忙期が長い
労働力不足が残業になるのはすでにお話ししたとおり。
後は『製造ノルマ』がポイントです。製造ノルマが終わらない限り帰れないことあるんです…。
繁忙期は製造ノルマが増えます。
① 交代制で人員に穴が出る
ギリギリの人数で交代制をしていた場合です。
問題なのは食事時間。その間も機械を動かす場合、残業する人がいないとどうにもならないんです。
ギリギリ人数の問題点
- 休憩交代の人員がいない
- 1人当たりの作業量が増える
- 気分が悪くなったりしても休めない(気持ち的に休みにくい)
1日6時間の残業もあり得る
最低でも『欠員が出たグループの休憩交代』まで残ることになります。
私の場合は7:30~16:30まで働いた後に22:30まで残業をしました。
翌日はそのまま早番。7:30出社です。
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② 機械に不備が出る
精密機器を使うので定期的に壊れます。
部品の摩耗や製品が巻き込まれて故障するケースが多いですね。
ここで問題になるのが『製造ノルマ』。
機械が壊れた時の製造ノルマ
- 検査機でエラーが発生。機械が2時間停止する
- 今日の製造をストップすると納期に間に合わない
- 2時間遅れで作業が終わるまで残業になる
日付が回ることも平気であります。
ラインの本数が複数あれば別ラインで製造できますよね。ラインが1台しかない工場は注意しましょう。
③ 繁忙期が長い
繁忙期は製造ノルマが増えます。作っても売れちゃうからです。
繁忙期は製造する製品により変わります。
繁忙期の例
- 風邪薬 → 冬
- 鼻炎薬 → 春
- 飲み物 → 夏
- お菓子 → 冬(イベントが多いため)
2シーズン繁忙期のある会社だと激務が続きます。
製造数に限界がある工場の場合、製造時間を伸ばして製造数を増やすしかありません。
残業だけでなく休日出勤が増える可能性もありますよ。
なら残業を断ればいい…のですが、工場の残業って断りにくいです。
3.【体験談】工場の残業が断りにくい理由
以下の2つです。
- 代わりに誰かが残業をしなければならない
- 閉鎖された空間で逃げ場がない
仕事の後回しができないんです。誰かが残業をしないとダメ。
上手に断らないと『いじめ』に合う危険も多いです。社内営業が必要ですね。
① 代わりに誰かが残業をしなければならない
1人休んだら1人人員が必要。2人なら2人です。
工場って利益を上げにくい場所なんです。
工場で利益を増やす方法
- 効率化
- 原材料を安く買う
- 人件費をカットする
少ない人で稼働できれば大きな評価。会社は喜んで人員カットします。
だから1人休んだら1人が残らないとダメなんです。
基本的にみんな残業をしたくないので『交代』で残業が回ってきます。
余計に断れなくなっちゃうんですよね。
② 閉鎖された空間で逃げ場がない
いつも同じ人と同じ空間で仕事をします。
人間関係が『楽』ではなく『悪化しやすい』んですよ。
営業さんなら外回りでホっとする時間が作れます。工場だと逃げ場ゼロ。悪い噂が一瞬で広まります。
日頃から仕事を頑張って『高評価』にしないと残業を断りにくくなるんです。
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だから工場は『最初の工場選び』が大切なんですよ。
4.定時帰りの工場を見つけるコツ
以下の3つです。
- 少ない労働力でも稼働できる
- 他部署の人が応援に来る
- マニュアル化が進んでいる
面接や工場見学時にチェックできます。
工場が上手に労働力を使っていれば残業が減るんです。その仕組みに注目しましょう。
① 少ない労働力でも稼働できる
マンパワーに頼り切っていない方が残業は減ります。
ポイント
- リモートで事前に機械を稼働準備できる
- ロボット化が進んでいる
- 人の手がかかる場所が少ない
もちろん、少ない労働力で稼働すれば人員は減らされます。
でも、自動化していれば作業量は減りますよね。定時で製造ノルマが達成できる可能性があります。
工場って人の単純ミスが多いんです。ミスが多ければ製造量は落ちますよね。
日々の製造ノルマを達成できていれば、1日くらい製造量が落ちても対処可能。残業が減ります。
ロボット化+運用が終了している
ポイントはロボット化の運用です。
最新機械が導入されてても作業員が使いこなせなければダメ。保守も必要です。
機械が導入されて2年以上経過している工場を選びましょう。
② 他部署の人が応援に来る
中小工場限定での話。
例えば製品を手で運ぶ・積む仕事って誰でもできますよね。他部署でも構いません。
残業ゼロの部署って実は『月10時間くらい残業したい』とか思ってます。
それを経営陣が理解して協力体制が組めるかどうかですね。
社内全体で協力する姿勢なら人員が確保しやすい
欠員が出た場合も他部署に応援を依頼できます。
製造部の残業が多くて疲れていることを他部署が理解するのも必要。
昔から仲のいい人同士が管理職になっている工場だと話がとおりやすいですね。
欠員時の対応について面接で聞くといいですよ。
③ マニュアル化が進んでいる
みんなが色んな仕事をできる状況なら平等に残業できます。
主要な仕事なのに1人か2人の作業員しか対応できないケースが多いんです…。
マニュアル化して勉強会をしている工場なら全員が色んな仕事をできます。
労働力のバランスが崩れません。残業が減らせますよね。
ハローワークに頼って工場求人を探すのはやめよう
工場求人を探す人に限ってハローワークを多用します。
ハローワークの求人って『ブラックな求人』も多いです。どういう会社も登録できちゃいますからね。
だから工場に強い転職エージェントに相談しましょう。
工場に強い転職エージェントに相談するメリット
- 交代制など工場に多い仕組みに理解がある
- クリーンな工場の仕事を相談しやすい
- 離職率も聞ける
もちろん、ハローワークでも相談窓口があります。聞けば教えてくれる方もいますので、まずは相談ですよ。
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まとめ:工場の残業は最初の工場選びで決まります
残業が多い工場と少ない工場の違いはこちらです。
- 労働力が確保されているか
- 残業前提かどうか
- 1人当たりの残業時間が考えられているか
交代制は残業が少ないイメージがありますが、そんなことはありません。
欠員が出れば長時間残業になります。
最初の工場選びで残業時間が決まると思ってください。転職エージェントに相談しつつ、働きやすい工場を見つけましょう。
以上、『【どうなの】工場の残業って多いの?定時帰りと40時間以上になる工場を実体験から解説します』という記事でした。
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