「工場で体力がもたない気がする。あんまり力に自信がないんだけど、工場勤めをしたいなって思っている。どういう工場に勤めれば大丈夫なんだろう…。経験者から話を聞きたい。」
という悩みにお答えします。
パラレルワーカーのRyotaです。身長169cmの体重53kgなので力がある方ではありません。以下のような工場勤務経験があります。
- 有名菓子製造メーカーに派遣勤務
- 製薬工場に10年間勤める
- 軽作業で20kgほどの砂糖の運搬経験あり
当記事の内容はこちら
- 工場で体力がもたないあなたが選ぶべき工場2つ
- 体力がないあなたが選んではいけない工場の特徴について
- 工場で働いていても体力は上がりません
- 工場で働き続けるために気をつけて欲しいこと
実際に工場に勤めてきた私なので業務内容も語りつつお話していきます。それほど体力がなくても工場って勤められますのでご安心ください。
ではお話しますね。
1.工場で体力がもたないあなたが選ぶべき工場2つ
- 軽作業中心である
- クリーンな環境である
上記2つです。
私が10年勤めていた会社も軽作業+クリーンな環境という『触れ込み』の工場でした。体験談も含めてお話します。
① 軽作業中心である
軽作業は『力の必要な作業』がないという点で体力の消耗が激しいです。
軽作業の明確な『基準』はありません。ピッキングのように『力の入らない作業』もあれば、10kg以上のものを運搬する仕事も含まれます。
私が経験談から定義するとすれば以下の通りです。
- 特別な資格・技術がいらない
- 健康的な問題がなければ作業できる(ヘルニアなど)
作業内容が軽作業でない場合は『特別な資格が必要』『誰でも運搬できるレベルじゃない重量物を取り扱う』と思ってください。
軽作業の作業内容例
- 倉庫から必要資材を運ぶ(ハンドパレット等を使用する)
- 20kg以下のものを運ぶ(砂糖袋の投入など)
- 製品を目視で確認する
フォークリフト免許があるとラクになります
座って作業できます。重量物もリフトで移動可能です。フォークリフトを扱う責任は発生しますが、圧倒的に作業がラクになります。取りましょう。
② クリーンな環境である
食品工場や医薬品製造工場を選びましょう。製品に異物が入ってはいけないので、クリーンな環境作りに意識があるためです。
なお、金属部品を加工する会社でも環境作りに意識があると『空調完備』や『耳栓・ガスマスク装着』になります。健康を損なわずに済みます。
環境が良い=体力を消耗しない
・室温30℃ → 20℃の方が快適です
・薬品を使う → ガスマスクで吸い込み防止できます
こういうイメージですね。
特に空調が大切です。空調設備が悪いと室温が高くなります。シンプルに『イライラ』するので人間関係も悪化しやすいです。
次に体力のないあなたが『働くべきではない工場』をお話します。できそうだなと思って入社してしまうと痛い目に合いますよ。
2.体力がないあなたが選んではいけない工場の特徴について
- 交代制勤務である
- 5S運動がおこなわれていない
- 30kg以上のものを手で持ち上げる作業がある
上記3つです。
特徴① 交代制勤務である
早番・遅番・夜勤の3つで勤務時間が入れ替わる働き方です。以下のようなデメリットがあります。
- 生活リズムが狂うので疲れが取れない
- 夜に働くと日勤と同じ作業でも消耗が激しい
- 遅番→早番が1日で切り替わる恐れがある
軽作業+クリーンな職場でも交代制勤務があるだけで疲れます。20代なら体力の回復が早いので続けられます。しかし、30代以降は疲れが取れない+育児などが重なってフラフラになります。
夜勤はこのような時差ぼけ状態の中で働くことに等しいため、ミスや事故の増加につながるだけでなく、長期的な健康問題なども指摘されています。
勤務ペースを変えることは簡単ではありませんが、体内時計の合わせ方や夜勤中の眠気対策などを知り、夜勤や交代勤務を健やかに乗り切ってください。
引用 花王ヘルスケアナビ
交代制勤務の体験談
- 休みが出たので遅番の翌日に早番出社する
- 早番から残業がある
- 食事の時間が不規則になり空腹でミスが増える
特徴② 5S運動がおこなわれていない
整理・整頓・清掃・清潔・しつけの5S運動がおこなわれていない工場は不潔です。
クリーンじゃない環境が疲労につながるのは既にお話しました。プラスで以下のようなデメリットがあります。
- 道具が見つかりにくい (先輩から道具を取ってこいと言われても見つからず叱られます)
- 掃除や保守点検作業に時間がかかる
- 社員の現場に対する意識が薄れて製品の質が落ちる
5Sは工場の必須項目レベルなので、5Sをしていない会社の経営陣や工場長って『現場を管理できてない』です。なので、クレームや異物混入からの商品回収のような将来的不安につながりますね。
特徴③ 30kg以上のものを手で持ち上げる作業がある
労働省の通達によると人が手で持つ重量物は以下のように定められています。
イ :満18歳以上の男子労働者が人力のみにより取り扱う重量は、55kg以下にすること。また、当該男子労働者が、常時、人力のみにより取り扱う場合の重量は、当該労働者の体重のおおむね40%以下となるように努めること。
この重量を超える場合は2人以上で運搬し、均一に重量が分散されるよう考えなくてはいけません。
労働者の体重のおおむね40%以下ということは『55kgの男性なら22kg』になります。
これ以上の重さを普段から運んでいると腰を痛めます。健康上の問題が出ますから体力のないあなたが挑戦すべきではありません。
腰を壊したら終わりです
重いものを運ぶ仕事では『ヘルニア』になりやすいです。ヘルニアになっちゃうとどれだけ屈強な男性でもモノがもてなくなります。
工場勤めは不健康になったら終わり。体力勝負だからです。
3.工場で働いていても体力は上がりません
体力がない人も工場で働いていれば体力がつくんじゃないの?って思いますよね。
『慣れ』によるラクさはあるものの、体力が凄くつくことはありません。
私の工場での作業内容は以下の通りです。
- 2時間に1度、内容物を入れるクリーンな部屋で検査作業
- 夏場は40℃になる倉庫で資材の出庫
- ライン作業のオペレート補助
- 内容物製造の補助(20kgの砂糖袋運搬あり)
もちろん全て立ち仕事。ハンドパレットを使って400kg以上のものを移動することもあり、力も使います。
ハードな工場で働くと『痩せる』だけです
筋肉がつくんじゃなくて『痩せ』ます。
夏場は50kgを切ることもありました。運動量に対して摂取カロリーが足りないためです。
重量物も『筋トレ』のように運ぶのではなくて、腰を使って抱えるように運びます。そうしないと腕の筋肉が限界を迎えて運べなくなるためです。
そのため筋肉はほとんどつきませんでした。
※少しはつきます。引き締められてきたなーという実感はありました。体の線が細いままなので目立ちはしませんが。
疲労と体力向上は全く別の運動です
- ダンベル運動をする → 筋肉がつく
- 仕事で重量物を運ぶ → 疲れる
こんな感じです。筋肉を効果的に動かす運動じゃないので工場をスポーツジム的に使うのは無理ですね。
4.工場で働き続けるために気をつけて欲しいこと
- 毎日7時間以上の睡眠を確保する
- 体力を向上させる
上記2つです。
工場は軽作業でクリーンな環境でも『体力勝負』の職場。健康じゃないと続けられません。そのために気をつけて欲しいことは「シンプルなこと」です。お試しください。
① 毎日7時間以上の睡眠を確保する
疲れを取るために眠りましょう。人にもよりますが7時間以上は睡眠を確保すべきです。
人が自然に目を覚ませる睡眠時間が7時間と言われています。成長ホルモンも睡眠時に分泌され、睡眠7時間がもっとも効率よく全身にいきわたることが分かってます。
日本人を対象に行われた意識調査では、ベッドにいる時間が6時間を切ると睡眠不足と感じる人が多いとされています。
引用 SleepDay
6時間未満の睡眠を1ヶ月続けた私の例
- イライラして人に八つ当たりするようになる
- 難病指定のメニエール病になる
シフト制勤務も生活リズムを狂わせるので睡眠の質が悪くなります。
② 体力を向上させる
仕事外で体力を向上させましょう。
体力がもたないのなら体力をつけてしまえば良い。という発想です。工場勤めで疲れた後に運動するのは厳しいですが効果があります。
私は工場に勤めつつコナミスポーツクラブに5年ほど通いました。スポーツジムに通っている期間の方が疲れにくく仕事の効率も上がりました。ご参考まで。
体力を向上させる方法のまとめ
- スポーツジムに通う
- 食事量を増やす『残業前は必ず食事をする』
- 自転車通勤をする
※どれも実践済みです。自転車通勤も足腰が強くなって足の疲れがなくなりました。
食事量を増やすのもお試しください。空腹でふらふらするようなら休憩時間にカロリーメイトでも食べると良いです。
今の工場に勤め続けたい!というあなたは『POLICY』で身体を作り変えてしまうのもありです。力がつけば頼りにされ評価も上がりやすいですね。使った金額だけ元も取れます。
クリーンで働きやすい工場を探す方法について
個人で工場の求人を探さない方が良いです。というのも、工場って求人情報だけで判断できないんですよ。
既にお話したように『軽作業』でも作業内容にバラつきがあります。求人に軽作業と書いてあったから安心して入社すると重量物の運搬があるかもしれません。なので、転職エージェントのアドバイザーから情報を仕入れるべきですね。
『ここの軽作業ってどうなんでしょう?』
『ここはピッキング中心ですよ。』
という感じで情報がつかめます。
工場の転職に強い転職エージェントは『工場に強い転職エージェント3選『現場の労働環境を相談すべき』』という記事で紹介しています。この中のどれかを使えば間違いありません。
工場特化の転職サイトが良いわけでもありません。その点はご注意を。
まとめ:体力の消耗が少ない工場を選べば解決します
工場は工場によって作業内容がぜんぜん違います。なので、体力がなくても勤められる工場ってあるんですよ。
当記事でご紹介した『軽作業』『クリーン』を考えつつ、人が生き生きと働いている工場を選びましょう。
以上、「工場で体力がもたないなら『軽作業+クリーン現場を探すべきです』」という記事でした。
工場勤務の正直な意見は以下の記事にすべてまとめてあります。
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