「未経験から工場に転職するメリットってなんだろう。今の業界に嫌気がさしたから製造業に興味があるんだけど…。実際に違う業界から工場に転職した人の意見を聞きたい。」
という疑問にお答えします。
パラレルキャリアのRyotaです。ブライダル業界から製薬工場に転職。利益率が悪化するまでの10年間工場勤務してきました。
当記事の内容はこちら
- 未経験から工場に転職した私が伝えたい4つのメリット
- 未経験から工場に転職する際の注意点について
- よくある疑問:工場に転職する時の志望理由について
- 長く工場に勤めるための考え方2つ
実際に別業界から工場に転職した私なのでお伝えできることがあります。メリットはもちろん、工場の選び方・志望理由まで全てお答えします。
決して工場って『悪い職場』じゃありません。選び方を間違えなければ安定して稼げるホワイトな職場なんですよ。どうぞご覧ください。
※なお、まだ工場の仕事内容を知らない方は以下の記事からご覧ください。
1.未経験から工場に転職した私が伝えたい4つのメリット
以下の4つです。
- 年間休日数が多い
- 出社時間と場所が決まっている
- イレギュラーがなければ仕事の流れが一緒
- 作業・仕事に集中することができる
実際に私が勤めて分かったことです。
もちろん工場によってピンキリ。あくまで『普通に働ける工場』に勤めた場合でお考えください。決して底辺な仕事じゃないんですよ。
メリット① 年間休日数が多い
工場の年間休日数の平均は120日。ほとんどの工場で115~126日の間になっています。
- 土日祝は休み
- GW・お盆・年末年始の長期休暇あり
上記のとおりです。
土日ってメーカーが休み+物流関係の配送料が上がるんですよね。稼動してる工場もありますけど、基本的にはお休みです。(繁忙期は稼動することもあります。)
なお、サービス業だと年間休日100日ほど。転職するだけで年間休日が20日増えるってメリットしかありませんよね。
メリット② 出社時間と場所が決まっている
同じ場所で同じ作業をするのが工場作業員です。
役職が上がってくると『展示会に行く』とか『メーカーに出張』がありますね。といってもワンシーズンに1日あるかどうかのレベル。
- 生活リズムが作りやすい
- 体調管理がしやすい
- プライベートの予定を組みやすい
上記メリットがあります。
私は週に2日は残業ゼロ日を設定。スポーツジムに通ってました。こんな感じで平日でも習い事とか組めちゃいますね。
メリット③ イレギュラーがなければ仕事の流れが一緒
工場は同じ作業の連続です。会社の方針が変わるか、あなたの担当場所が変わる以外に作業内容は変わりません。
なぜなら、勝手な作業が『ミス』や『事故』につながるから。
工場って危険なんですよ。操作を1つ間違えるだけで1,000個以上の不良品が出る可能性があります。不良品くらいならいいですけど、作業員が怪我しちゃったらあなたも責任取れませんよね。
日々の仕事内容で悩むことがほとんどない
「ああ、明日の仕事嫌だなぁ…。」という状況がほぼないです。
- 日曜の夜も普通に眠れる
- 帰宅後は仕事のことを忘れる
- 新しいことを覚え続けるプレッシャーがない
上記メリットにつながりますね。
メリット④ 作業・仕事に集中することができる
工場は製品作りに集中する職場です。
- 不良品を見つけたら即機械を止める
- 機械に不備や動作不良がないか注意する
- 人と話している間に不良品が流れているかもしれない
上記のとおり。集中してない時に限って不良品が出てきます。
これって『無駄な人付き合いが苦手』な人にはメリット。作業中は製品のことだけ考えてればいいですからね。
もっとも工場は閉鎖された空間なので、人間関係が悪化しやすいです。積極的なコミュニケーションで自分の居場所を作る必要はありますよ。
工場勤めの良さが分かったところで『注意点』についてもお話します。当たり前ですがいいことばかりじゃありませんからね。
2.未経験から工場に転職する際の注意点について
以下の3つです。
- シフト制勤務・夜勤は避ける
- 設備が整っている大工場を狙う
- 閉鎖された空間である
私がシフト制勤務のある小さな工場に勤めた経験からお話します。苦しかったこと、もう辞めたいなって思うこともありました。
未経験業界から工場に入る前の今なら『工場を選ぶこと』ができます。妥協せず、デメリットの少ない工場を選びましょう。
注意点① シフト制勤務・夜勤は避ける
年齢と共に体力が持たなくなります。工場勤めのメリットである『決まった時間』もなくなります。
- 早番・遅番が定期的に切り替わる
- 生活リズムが狂う
- 誰かが休んだ場合、早番と遅番両方の時間を勤務することになる
人員不足の工場だと1人休みが出ただけで製造数に影響が出ます。
遅番組に病欠が出れば、早番組の誰かが残らないといけません。『7時半~21時半』までの長時間残業があり得ます。
1日単位で早番・遅番が切り替わる可能性がある
あなたが遅番組だったとして、早番組に病欠が出たとします。1日単位で早番・遅番が切り替わっちゃいますよね…。
睡眠時間が全く取れません。体調不良になりますので覚悟しましょう。
注意点② 設備が整っている大工場を狙う
中小工場の方が働きづらいことが多いです。理由は人員不足と環境によるもの。
大工場は以下のようなメリットがあります。
- 人員が多いので、無理な残業にならない
- 空調設備が整っている
- 休みが取りやすい
作業員にも余裕が生まれます。余裕があればイライラしないので人間関係も悪化しづらいですね。
工場の働きやすさはほぼ『設備』で決まる
これは体験談。工場って『設備の良し悪し』で働きやすさが決まります。
空調設備の悪い工場だと室温が30℃を超えます。体力を奪われるのはもちろん、作業員がイライラしてるので怒鳴られたりします。いわゆる『ブラック工場』ですね。
室温30℃以上+長袖で長時間勤務するとフラフラになります。汗が止まらないとかじゃなくて「水…水…。」という状況です。
なので、大工場で設備にお金をかけているトコを狙いましょう。
注意点③ 閉鎖された空間である
工場っていつも決まった場所で決まった人と接します。これがメリットでありデメリットなんですよ。
大工場であったとしても接する人って決まってます。せいぜい同じ課の5~10名ほど。その世界で長く生きていくことになります。
この狭い世界が働きづらかったら『もうどうしようもないですよね』というお話です。
人間関係が悪化しやすい
長く一緒に働いていると必ず衝突します。
- たまたま意見がぶつかった
- 同じミスを何度も繰り返した
- プライベートでケンカしてしまった
たまに顔を合わせるくらいなら我慢できますよね。毎日、家族みたいに顔を合わしていると距離感が近すぎるんですよ。
気分転換ができない(外の空気を吸うなど)
工場内作業だと外に出られません。更衣が汚れるためです。
- 気分転換ができない
- 天候が分からない
- 災害時の状況が読めない
上記デメリットがあります。
私は各地に被害をもたらした巨大台風接近時も工場で働いていました。避難勧告が出たらしいのですが、その情報が工場内には入ってこなかったんですよね。
災害対策のできていない工場はホント危険ですよ。
以上で工場に勤める良し悪しが見えてきたと思います。では、実際に未経験から工場に転職する方法についてお話して行きますね。
3.よくある疑問:工場に転職する時の志望理由について
以下の2つを考えましょう。
- 過去のスキルを生かすことをアピールする
- 効率や防虫、製品の質に関する意識をアピールする
あなたが工場に勤めることで工場に利益がないとダメですよね。単純に『工場に向いていると思った』ではいけません。
志望理由① 過去のスキルを生かすことをアピールする
工場に存在しなかったスキルを持ち込みましょう。
- カメラマン → 製品や工場内の写真を撮影、アピールできる
- 営業 → 他部署との円滑なやり取りができる
- 飲食 → 異物混入に対する防止策が分かる
上記のとおり。正直言って何でも役立てることできますよね。
工場は学歴も関係ありません。学歴アピールするより『何ができるか』を具体的に書くことが大切ですよ。
※工場と学歴については『工場勤務と学歴の関係性/中卒・高卒でも大卒に負けず工場長を狙える理由とは』が参考になります。
志望理由② 効率や防虫、製品の質に関する意識をアピールする
工場は『製品の質向上』と『効率アップ』を求めてます。
- 防虫の知識がある
- 簡単なDIYができる
- メーカーとのつながりがある
上記の内容が書けるなら喜ばれますよ。
特に防虫や異物混入の意識ですね。異物混入したらそのロットの製品が回収になります。製品回収の費用で潰れちゃう工場もあるほど痛手なんですよ。
だから飲食とか『異物混入の恐ろしさを知ってます』って書けるので入りやすいです。
私の志望理由例
私はサービス業から工場に転職しました。
- コミュニケーションスキルがあるため、人間関係を円滑にできる
- 年間休日が少なかったので、多少の残業等は苦にならない
- 正しい報告・連絡・相談ができる
上記3点を伝えたら入社できました。ご参考まで。
最後に、工場に転職して『長く働くためのコツ』についてお話します。大切なのは転職することじゃなくて、ずっと働くことですからね。
4.長く工場に勤めるための考え方2つ
以下の2つですね。
- 低ストレス工場を選び、個人でキャリアアップする
- 幹部候補になり、40代で管理職になる
工場で育つのってその工場内でしか通用しないスキルなんですよ。
個人でスキル・キャリアアップしないと『出世できなかった時』にずっと現場仕事になります。工場仕事は体力勝負ですからね。そのリスクを減らすのが大事です。
考え方① 低ストレス工場を選び、個人でキャリアアップする
工場で最低限の生活費を稼ぎ、足りない分は自分で稼ぎます。
例えば個人で『プログラミング』とか『デザイン』『ライティング』を学んで仕事をします。個人で稼げる+スキル・キャリアアップになりますよね。
私も工場勤め+個人事業で生計を立ててきました。低年収でも低ストレスの工場を選べるので働きやすいですよ。
詳しくは以下の記事も参考になります。
-
【暴露】工場勤務は楽にできる!帰宅後に自由時間も楽しめる工場の選び方3つがこれだ!
続きを見る
考え方② 幹部候補になり、40代で管理職になる
幹部候補生枠で工場に勤めましょう。
- 最初から年収が高い
- 現場から管理職になるレールに乗れる
現場仕事も『管理職』としての目線で行います。将来的に現場から抜け出せることが分かってますので、体力問題が解決します。
ちなみに工場の将来性って悪いです。
工場が悪いんじゃなくて、作業員が減っちゃうんですよ。設備がロボット化して仕事のできない社員の居場所がなくなりますからね。管理職なら問題ありません。
※工場の将来性については『工場勤務の将来が絶望的な話『安心できる方法も2つ解説する』』をご覧ください。
未経験から工場への転職に強い転職サイトについて
未経験から工場に勤める場合、特に『製造業特化の転職サイト』を使う必要はありません。どの転職サイトも工場の求人持ってますからね。
大事なのは『人員が多い』『離職率が低い』工場に勤めること。
- 離職率が低い=作業員が安心して働ける環境・不満も少ない
- 人員が多い=休みが取りやすい・残業も少ない
上記のとおりです。こういった工場の求人を持っている転職サイトを『工場に強い転職エージェント3選『現場の労働環境を相談すべき』』でまとめています。
こちらの3社をお使いください。間違いないです。
-
工場に強い転職エージェント3選『現場の労働環境を相談すべき』
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まとめ:未経験から工場に転職するのはアリです
工場ってちゃんとした職場です。マニュアル化も進んでますし、キレイな工場はゴミ1つありません。下手な飲食店・アパレル系よりホワイトですよ。
ただし選び方は大切。
未経験から工場に転職する際は必ず求人を隅から隅までチェックしましょうね。
以上、「未経験から工場に転職した私が伝えたい4つのメリット『休日数増加』」という記事でした。
工場勤務の正直な意見は以下の記事にすべてまとめてあります。
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