そんな疑問にお答えします。
当記事を読めば音楽で食べるのが難しいことがわかります。
ミュージックコンポーザーのRyotaです。
高校・大学で作曲を学び、フリーランスでTV系列のBGMを作成し食べていた時期があります。しかし、生活が苦しくなり挫折しました。
当記事の内容はこちら
- 音楽で食べていくのは難しい理由
- 音楽家に必要なスキルと学校の先生に必要なスキルは違う
- 音楽で食べたいなら年収480万円以上が必須
- 音楽で食べていく3つの方法
音大から音楽の仕事に就く人って多くありません。ほとんどが一般就職です。その現実も具体的にお話しようと思います。
特に今音大にいる学生さんは得るものがあると思います。どうぞご覧下さい。
▼音楽業界の仕事はこちら▼
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音楽業界の仕事をプロが解説『フリーランスの仕事も含めて紹介する』
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1.音楽で食べていくのは難しい理由
音楽で食べていくのって想像している以上に難しいです。
「俺はバンドで一発当ててやるんだ!」という時代は終わりました。個人がそれぞれブランディングして『広告的なスキル』も持たないと知られずに終わりです。
さっと思い浮かぶだけで、音楽で食べていくのが難しい理由は3つあります。
- プロの楽器演奏者になれるのはオリンピック選手くらい難しい
- 1つの音楽スキルが高くても需要が無い
- 音楽就職の7割はコネとアルバイト経由
理由① プロの楽器演奏者になるのはオリンピック選手くらい難しい
プロの楽器演奏者(ピアニストやギタリストのようなプレイヤー)で食べていくのはほぼ不可能と思ったほうが良いです。
なぜなら、プロの楽器演奏者は存在する限り需要があるからです。レベルの高い人がいるのに、彼らよりレベルの低い人が演奏する場って限られますよね。もちろん人も集まりません。
「私はピアノ奏者で食べていくわ!」
という人に限って地方の小さな音大にいます。東京音楽大学くらいは行ける実力が必要です。
理由② 1つの音楽スキルが高くても需要が無い
今の時代、1つの音楽スキルが高くても需要ってありません。
- ピアノがほどほどに弾ける
- DTMで作品が作れる
- 相手が求めているものを理解して、それにあったものが作れる
このように、いくつも技術を組み合わせてスキルの高い人たちと差別化しないと音楽は稼げません。
音楽は作るのに時間とお金がかかります。
クライアントも使えるお金が限られます。
「ピアニストを呼んで、レコーディングエンジニアも使って、ミックスも別の人に依頼して・・・。」
だとお金が掛かりますよね。
それなら、自宅でほどほどの作品を1人で作れちゃう人に任せます。こういう時代です。
私の場合はDTM+広告の戦い方ですね。プレイヤーじゃないので演奏は苦手です。譜面を見ながらは演奏できません。でも、配信先を見つけたり、コネクションを作りやすいので少しは仕事が見つかります。
理由③ 音楽就職の7割はコネとアルバイト経由
音楽系の就職先はほとんどありません。
レコーディングスタジオやゲーム系の会社、カラオケ会社になるんですが、コネやアルバイト経由で雇われる形が多いです。
音楽は『実力』が問われる世界。
音大卒の知らない人を雇って1から育て上げるより、長い間アルバイトをしていてスタジオの機械の使い方を熟知している人を選びます。
音楽業界の仕事ってたくさんあります。1つの仕事にこだわらず、音楽に関連する仕事を選びましょう。
2.音楽家に必要なスキルと学校の先生に必要なスキルは違う
音楽就職に失敗した人、途中で挫折した人の多くが『学校への就職』を考えます。
私の通ってた音大でもメチャクチャ多かったですね。この考え方は危険です。まだ一般企業に入社した方が良いです。
というのも、学校の先生と音楽の仕事って全く別物だからです。
学校の先生は『音楽を教える』という仕事
学校の先生は音楽だけでなく子どもに勉学を『教える』仕事です。
最初から先生を目指して学んできた人は人に教えることに慣れてます。アルバイトで家庭教師もするでしょうし、人前で話す授業も経験します。
子どもたちをまとめあげて、1つの目標に向かって進ませる『統率力』みたいなのも必要ですね。もちろんそれ以外の雑用もたくさんあります。
友人に学校の先生がいます。彼の話を聞いているだけでも学校の先生は激務だと分かります。部活動なんてやっちゃうと土日も休めませんからね。
音楽家は『音楽を作る』という仕事
一方で音楽家は『音楽を作る』という仕事です。
アートだろうが職人だろうが『製作』であることは間違いありません。人から指示をもらったり、自分で考えて作り出す『自分との戦い』です。
だから、学校の先生と音楽系の仕事は内容が違いすぎるんです。
音楽を学んでいると教えられることは多いんですけど、教えるシーンってありません。
学校の先生になって挫折する人はたくさんいます。それなら一般企業に入って1から作業を学んだ方が良いです。
『教えてもらうこと』には慣れているわけですから。
音楽大学生の就活は『先生になる以外』でも考えましょう。一般企業でも音楽と関われる仕事ってたくさんあります。
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3.音楽で食べたいなら年収480万円以上が必須
「月20万くらい稼げれば食べてはいけるんじゃないの?」
って思いますよね。
自分で作った音楽で食べていきたいのなら月40万。年収480万くらい必要です。なぜなら、会社員と違って税金がメチャクチャ高いから。
フリーランスは会社のように守られていない
まず社会保険と厚生年金に加入できません。会社員だと会社が半分を出してくれます。
プラスで所得税と住民税、個人事業税を払うことになります。
とにかく健康保険が高いですね。会社員の倍以上の額になります。
体調を壊してしまっても有給は使えません。即、収入に影響します。
音楽の仕事は個人の手に渡っている
音楽制作も家庭のパソコンでプロレベルの作業ができるようになりました。
趣味で『音楽を無料提供』している人もいます。音楽仕事って徐々に個人の手に渡っちゃってるんですよね。こうこともあり、音楽だけで食べていける年収を稼ぎきるのは大変です。
4.音楽で食べていく3つの方法
いきなりですが、音楽だけで食べていく考えを捨てましょう。というのも、社会に出てすぐ音楽だけで食べていくのは難しいです。
- クラウドソーシングなどで副業に取り組む
- 社会保険に入れる働き方で仕事をする
の2つがオススメですね。
副業に関しては『副業の種類を5つの分類で紹介 | おすすめな22の仕事を徹底解説』という記事でご紹介しています。
私のようにブログを広告塔にするのも良いですよ。個人が集客できるブログと音楽って相性が良いですから。
ブログの作り方は『【即実践】ブログの立ち上げ方/作成から実際に運用するまでの流れまとめ』にまとめてあります。
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【即実践】ブログの立ち上げ方/作成から実際に運用するまでの流れまとめ
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これで数年間を耐えつつ、以下の3つの方法を実践します。
- BGMを作成して個人で販売する
- サウンドプロダクションと契約する
- ブランディングして価値を高める
方法① BGMを作成して個人で販売する
BGMを作成して個人で販売しましょう。
販売先はnoteがラクですね。私も販売しています。
音楽素材は1度作ってしまえば一生『売ることができる製品』です。1曲100円でも、一生で100回ダウンロードされたら1万円。大きいです。
今後はyoutubeの需要が高まります。必ず音楽素材が必要になる時期が来ますので、今のうちにコツコツ作っておきましょう。
※noteで音楽素材を販売する手順はこちらです。
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【超簡単】noteで音楽を販売する方法『テンプレート文+手順解説アリ』
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方法② サウンドプロダクションと契約する
TSPなど大手のサウンドプロダクションと契約して音楽を使用してもらうと、1度の使用で数万円入ってくることもあります。
※コネとレベルが必要でして、かなり難しくはありますが。
これだけで食べていける人もいますので、試す価値はあるかと思います。私も契約済みです。
方法③ ブランディングして価値を高める
SNSやブログを使って『音楽家』としての地位を確立しましょう。
音楽をしている人って自分の殻に閉じこもっていて「良い作品を作れば勝手に世間が認めてくれる。」とか思ってます。
これが大きな間違い。
例えレベルの低い作品だったとしても広告が上手な人は人気になってます。だからブランディングをしつつ音楽を作っていくのが『音楽で食べていく近道』です。
まとめ
音楽で短期的に食べている人は見かけますね。でも60歳まで安定して稼げるかと言えば、大学の非常勤講師になるとかそういう方法が必要。
音楽の良さは『コミュニケーションが取りやすい』です。
ここも武器にして、音楽以外の技術と組み合わせた収益化を考えましょう。
以上、「音楽で食べていくのは難しい理由『取り合えず学校の先生は危険』」という記事でした。