「汚い工場と清潔な工場の違いって何だろう…。働いている工場があまりに汚くて危険。これって工場としてよくないよね。勤めてて大丈夫なのかな…。」
そんな疑問にお答えします。
当記事を読めば汚い工場と清潔な工場の違いが分かります。
パラレルキャリアのRyotaです。有名なじゃがいも菓子の工場と地方の小さな製薬工場で工場勤務の経験があります。さすがに大手の工場は清潔でした。
当記事の内容はこちら
- 汚い工場と清潔な工場の違い『考え方・設備から解説』
- 汚い工場に勤める3つのデメリット
- 勤めるなら清潔な工場を探すべき。探し方も紹介
清潔を維持する予算があるのはもちろん、5Sの取り組みを『管理職が徹底』していますね。汚い工場は予算もないので虫が多く雨もりもあります。
当然、クレームや製品回収・事故のリスクは高まります。工場に長く勤めたいなら清潔な工場を選ぶべきです。
それぞれ詳しく解説しますね。
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1.汚い工場と清潔な工場の違い『考え方・設備から解説』
以下の3つです。
- 管理職が5S運動の徹底をしているか
- 清潔を維持するための予算があるか
- 防虫意識があるか
ほとんどの工場で5S運動の推奨や防虫セミナー(勉強会)が開催されています。でも、それを実行しているかは別ですよね。
5Sの実行や防虫には予算と労働力が必要です。その力がない工場は汚い工場になります。
特に防虫。工場の構造的に『つぎはぎして増築』していたら隙間だらけですよね。どれだけ作業員がDIYでふさいでも限界があります。
個人の力の限界を理解して会社単位で清潔を考えている。ここがポイントです。
① 管理職が5S運動の徹底をしているか
管理職が動かないと現場は対応できません。口だけで「やれ。」と言わず、現場に来て実行できる段取りをしてくれないと無理です。
5S運動の実施を指示された場合、現場で相談しないといけませんよね。でも相談する時間もありません。労力も必要です。
- 残業する
- 休憩を減らす
- 何かの作業を省く
上記のどれかになります。どれも現場で判断できることじゃありません。だから管理職が現場を見てくれないと『表面上だけの5S運動』になります。
② 清潔を維持するための予算があるか
工場の修繕など『構造部分』に予算を組んでいるかどうかです。
例えばゴミが落ちているとか、道具が散乱しているのは片付ければ済みますよね。でも雨もりや床のはがれはどうにもなりません。
工場に求められる清潔は住宅の清潔と違います。
- 全て樹脂製のものを使っている
- 窓ガラスがない
- 空気中の浮遊物もチェックしている
このくらいの厳しさです。
※もちろん工場で何を作っているかで変わります。人の口に入るものじゃなければ上記の環境は求められません。でも管理が行き届いている工場は例外なく清潔です。
DIYを推進している工場は注意
お金のない工場って作業員のDIYを推奨しています。壁の継ぎ目をシリコンでふさいだり、雨よけの屋根を手作りするなどですね。
これって限界があります。プロじゃないんで隙間が空いて虫が入ってきますよね。意味がありません。
工場の清潔はそのまま『製品回収につながるリスク』があると判断し、専門家に任せるべきです。
③ 防虫意識があるか
どんなに見た目が清潔な工場でも虫がいれば汚い工場です。
そのくらい工場で虫は大敵。多少、道具が散乱してたりモノが多くても虫がいなくて事故がなければ大丈夫です。
虫って構造上の問題だけでは解決できません。作業員に防虫意識が必要です。
- 扉を開けたら締める
- エアーシャワーやコロコロを正しく使う
- 段ボールなどの紙製品を工場奥に持ち込まない
でも作業員が防虫の勉強会に出席するって難しいです。これも上司や担当の作業員から情報を共有・守る取組みがないと無理です。
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実際に汚い工場に勤めた経験から、どういうデメリットがあるのかをお話しますね。かなり危険です…。
2.汚い工場に勤める3つのデメリット
以下の3つです。
- 品質の低い商品が増えるのでクレームがある
- 異物混入による製品回収
- 思わぬ事故につながる
作業効率も落ちますし、見た目でもイラっとしますよね。キレイな方が気持ちが落ち着きますから。
工場は人間関係も難しい場所です。整理整頓できていればどこに何があるか分かります。先輩に頼まれた道具もササっと準備できますよね。
① 品質の低い商品が増えるのでクレームがある
製品に汚れや傷がつきやすくなります。
- グリス汚れがついている
- 製品が破損した破片が残っており、他の製品を傷つけている
- 梱包物に虫が混じる
もちろんクレームが入ります。クレームが増えれば会社の責任問題にもなりますよね。顧客さんが離れていく可能性もあります。
特定の顧客さんに依存している小さな工場だと一発で倒産の危機です。地方の中小工場は特定の会社への売上げが50%を超えることがあります。注意しましょう。
② 異物混入による製品回収
虫・髪の毛・破片が製品に購入するケースです。
ぺヤングさんの虫混入がニュースになりましたよね。アレと一緒。疑わしい全ての製品を自費で回収することになります。大損失です。
特に人の口に入る『医薬品・食品系の工場』は注意が必要。食べ物に虫が混じってたらSNSで拡散されて終わりですよね。
私の勤めていた工場も何度か製品回収がありました。特に問題なのは『虫』『破片』ですね。髪の毛もダメはダメですが、虫と破片ほどじゃないです。
製品にハエが入ってたのが検査で見つかった時は「この工場ダメだな。」と確信しました。
③ 思わぬ事故につながる
床に道具が落ちているだけでも大事故につながります。
グリスを使う工場ならグリス汚れで転落。ケガをする可能性がありますよね。工場は危険と隣り合わせです。
私の工場であったのはこんなことです。
- 破損した製品の欠片が残っており、掃除中に手を切った
- 機械の中に工具が残っている状態で機械を稼動。故障した
汚い工場に勤めるメリットはありません。現在、工場に勤めよう・転職しようと考えているのなら清潔な工場を探すべきです。
3.勤めるなら清潔な工場を探すべき。探し方も紹介
新工場や大手の工場にしましょう。
決まりも厳しいですよね。大手の工場ほどたくさんの顧客を抱えています。どの顧客にも不安を感じさせないだけの設備を持ってます。
探し方:新工場・予算のある大手を狙う
新工場は最新設備・最新の構造です。今求められている水準になってます。
工場作業員って将来性が低いです。工場ってほとんど特注品の設備なので、他社では通用しないからです。
大手の工場・最新の工場なら、その工場で長く勤められますよね。中小の工場に比べて将来性も高いです。
大手は予算があります。労働力も確保してますし、決まりもちゃんとしてますね。
- ヒヤリハット
- 定期的な勉強会
- エアーシャワーなども仕組みとしてサボれないようにしてある
人ってどこかでサボります。エアーシャワーも面倒じゃないですか。人手不足の工場なら途中で出ちゃう人も出るでしょう。
でも2人1組でチェックすればサボれません。大手はそういう仕組み作りをしています。
ハローワークは小さな汚い工場の案件が多い
ハローワークには工場の求人がたくさんあります。でもほとんどが地元の中小工場なんですよね。
中小工場って『予算がない』『労働力不足』です。本当は構造的に修繕しないとダメなのに予算がありません。今は良くても5年・10年後にどうなるか不安ですよね。
なので、工場・製造系の転職エージェントを使いましょう。
工場に強い転職エージェントについて
ものづくりや製造系専門の転職エージェントと、厚生労働省認定の『職業紹介優良事業者』のどちらかを使います。
どちらも広告を出す余裕のある工場の求人が見つかります。相談しつつあなたのスキル・キャリアが活かせる工場を探すこともできます。ハローワークではなくて、専門の転職エージェントで相談しましょう。
詳しくは『工場に強い転職エージェント3選『現場の労働環境を相談すべき』』をご覧ください。具体的な3社を紹介しています。
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工場に強い転職エージェント3選『現場の労働環境を相談すべき』
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まとめ:汚い工場を避け、清潔な工場に勤めましょう
汚い工場に勤めるメリットはありません。ミスや事故の発生につながりますし、異物混入など経営に関わる大事件も起こります。
労働力が確保されており、清潔に意識のある工場に勤めましょう。グリスまみれでヘトヘトになるよりも、できるだけクリーンで空調の効いた工場に勤めたほうが身体もラクですよね。
以上、『汚い工場と清潔な工場の違い『それぞれに勤めた作業員が解説』』という記事でした。
工場勤務の正直な意見は以下の記事にすべてまとめてあります。
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