「作曲の独学方法・勉強法・始め方ってどうすればいいんだろう?プロの作曲家の意見が聞きたい。」
そんな疑問にお答えします。
当記事を読めば作曲を独学でする方法がわかります。
ミュージックコンポーザーのRyotaです。
中学時代から独学で作曲を開始して専門学校主催のコンペで賞を受賞。推薦で音大に入学できるまでになりました。
(幼少期から英才教育とか全く無くて、ピアノを習い始めたのも高校3年からです。アルバイトをして稼いだお金で自分で通ってました。)
当記事の内容はこちら
- 独学で作曲を学んで『どんなレベルの音楽が作りたいか』を考える
- 独学で作曲する必要なもの『2つあります』
- 『コード理論』作曲の基本を学ぶべき
- 作曲を学ぶこととDTMを学ぶことの違い
- オリジナル曲が完成した後の行動『配信・販売』
そもそも作曲って何なのか。楽器演奏は必須なのか。楽譜が読めないとダメなのか。
そんな疑問にもお答えします。
当記事を見て1年後にオリジナル曲完成を目指しましょう。
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1.独学で作曲を学んで『どんなレベルの音楽が作りたいか』を考える
まず、私の作ったこちらの曲をお聴き下さい。
祖母という楽曲です。
これは私が音大で学び、プロとして仕事をしてから作った曲。このレベルの曲をいきなり作るのは不可能です。
まずは『簡単な曲』が作れるようになって、そこからレベルアップを繰り返すイメージで良いと思います。そうじゃないと1ヶ月くらいで挫折して購入した機材代が無駄になります。
作曲初心者の目標:楽器1つのボーカル曲を作成する
作曲初心者は楽器1つのボーカル曲を作ることから始めます。
ギターでもピアノでも何でも構いません。『弾き語り』みたいな感じです。(必ずしも楽器を弾く必要は無いので、そういうイメージなんだと思って下さい。)
作曲自体はとても簡単なものです。
たまに鼻歌を歌ったりしますよね。あれも立派な作曲。メロディーラインができているのですから、それに和音を足せばオリジナル楽曲の完成です。
これを目指しましょう。
2.独学で作曲する必要なもの『2つあります』
独学で作曲を学ぶ時の必須環境が『ピアノ』(和音の出せる楽器。ギターでも良いですが、ピアノの方が便利。)と書籍です。
この2つだけで作曲は学べます。
必要なもの① 88鍵盤の電子ピアノ
88鍵盤の電子ピアノを用意します。
- メロディラインが弾ける
- 和音が弾ける
- 音の強弱が付けられる
- DTMとの連動も可能(キーボードとして使用可)
だからです。61鍵盤とか小さいサイズでも良いんですけど、88鍵盤分の音を出そうとすれば音の切り替えスイッチを押さないとダメです。面倒なのでやめましょう。
できれば鍵盤のタッチも本物ピアノに近いほうが良いです。音は『強弱』が大事。同じ『ドレミ』という音でも表現できるものが変わってきます。
私はKORGのSP-280を使ってますね。値段も手ごろでアップライト的な大きさもありません。持ち運びも可能。
必要なもの② コード(和音)が学べる書籍
コードを学べる書籍も必須です。
大事なことなので後で詳細を書きますが、コード理論さえ分かってしまえば作曲はできるようになります。
よく『和声楽を学びなさい』みたいな話もありますが、クラシックよりの内容が多いので上級者向け。もっとカジュアルなコードブックで大丈夫です。
私は『新実践コードワーク①と②』をお勧めします。音大でも教科書代わりに使われますね。(新実践コードワーク③は別にいりません。)
これで独学で作曲を学ぶ準備ができました。
3.『コード理論』作曲の基本を学ぶべき
作曲の必要なのはコード理論。
「C」とか「CM7」とか、ギターの本に良く載ってるやつですね。これさえ分かれば楽譜が読めなくても作曲できます。
音楽って何かと言えば『音の連続』です。
転調とか『ポップスの王道なスケールパターン』とか難しい話は一杯ありますけど、それは人が気持ちいとか、表現したい流れで作られた『音の流れ』でしかありません。
コードを理解すれば『この和音の次にはこの和音を使おう』とか考えられるようになります。
取り合えず1曲を完成できるようになるので、コードを学んで曲作りを楽しむことが独学のコツです。
コード理論を学ぶ順序は以下の通りです。
- ハ長調(主に白鍵盤だけ)の基本和音から覚える
- ハ長調の基本和音で曲を作る
- 4つの音で構成される和音を覚える
- 別の長調に挑戦する
短調は難しいので慣れてから学んだ方が良いです。
白鍵盤だけで1曲を作ることを考えよう
作曲初心者がつまづくのが『音階』です。
「どういう時に♯を使えば良いの?」
みたいに難しく考えちゃって、何が何だか分からなくなります。
そういうのは置いといてピアノの『白鍵盤』だけ、しかも基本の3和音のコードだけで曲を作ってみましょう。
- 『C』
- 『Dm』
- 『Em』
- 『F』
- 『G』
- 『Am』
- 『Bm-5』
の7つですね。このうち『Bm-5』は少し特殊なので省いても良いです。
『C-F-G-C』の順に弾けば曲になっていることが分かるはずです。これであなたの気持ち良いと思う流れを作ってメロディーラインを乗せてください。
これを繰り返していると『もうちょっとオシャレにしたいな』とか『もっと悲しい曲を作りたい』とか思ってきます。
そしたら次のステップ・・・『CM7』などを学んだり『短調』を考えることになります。
既にお話していますが、いきなり難しいことにチャレンジすると挫折します。まず簡単な曲を作ること。それで楽しさを覚えることが大切です。
作曲の疑問①:楽器って演奏できた方が良いの?
演奏できなくても構いません。
当記事を書いている私も楽譜を見ながら演奏はできません。ただし、コードを見て瞬時にピアノを弾くジャズ的な演奏力は持っています。
楽器は作曲を簡単にするための道具です。理論さえ分かっていれば、パソコンに覚えさせるなどして『パソコンのキーボードをブラインドタッチせずにゆっくり確認して入力する』ような形で作曲できます。
ただし、電子ピアノを使いながらコードを学んでいると勝手に演奏力が身に付きます。ギターや他の楽器でも同じです。
独学で作曲を学ぶにあたって無理をして楽器を学ぶ必要はありません。少しずつ身に付いてくる演奏力だけで作曲はできます。
※楽器も同時に学んでいきたいあなたはこちらの記事をご覧ください。
ピアノを独学で学ぶのもおすすめです。作曲する程度のレベルなら個人の練習で達成できます。ポイントは『動画』など、譜面以外の教材も見ることですね。以下の記事も合わせてご覧ください。
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作曲の疑問②:コード理論って絶対守らないとダメなの?
作曲を学んでいるとコードの配置に決まりがあることが分かります。
「Dm-G」という移動はありえますが「G-Dm」というのは推奨されません。
「思ったより自由じゃないんだ・・・。」
とガッカリされるでしょう。
別に守る必要はありません。コード理論で書かれているのは『これが良い』とされること。音楽そのものに決まりってありません。
あなたが『これで良い』と思ったのならそれで良いんです。
でも、基本的なルールを学んでおくと曲が圧倒的に作りやすくなります。だから勉強しておきましょうねというお話です。
私も和声楽とコード理論を同時期に覚えたので悩みました。和声楽だと連続8度というのが禁止されているのに、コード理論だと平気で使われてるんですよね。
音楽のジャンルによっても自由度って違います。
余談ですけどジャズは自由すぎて最高です。
4.作曲を学ぶこととDTMを学ぶことの違い
作曲=DTM(デスクトップミュージック)と思っている人も多いです。
これは全く別物。
DTMは『作曲のための道具』であって、作曲理論とは別物です。作曲を学んだ人ならDTMを学んで曲を作れますが、DTMから始めた人がいきなり曲を作れるものじゃありません。
(音の素材を並べて曲を作る。という意味での作曲は可能です)
作曲を学びながらDTMも学ぶのは難しいです。DTMには『レコーディングスキル』や『ミキシングスキル』『パソコンスキル』が必要になるからです。
でも作曲に便利なのは事実。和音を覚えさせれますからね。
和音を弾いた後にメロディを上乗せしたりも簡単です。ただDTMの初期環境を独学で学ぶと『機材購入の失敗』もあり得ます。
DTMだけは最初に教室やオンラインレッスンを受けることをお勧めします。
私もMIDIを使ったDTM環境を整える際は学校の先生に相談しました。
お勧めのDTM教室は「『無料体験あり』作曲家の私がおすすめするDTM教室3社と選び方」にまとめてあります。無料体験もありますので気軽に相談しましょう。
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DTMの疑問①:色んな楽器を使ったオリジナル曲の製作について
余談になりますがDTMだと色んな楽器が使えるようになります。
ピアノはもちろん、ギターやベース。民族楽器やシンセサイザーを使った機械的な音もありますね。
こういう楽器を使ったオリジナル曲の製作もコードが重要になります。
当記事では『ピアノ』を使った作曲の勉強をお伝えしています。ピアノは『ド』という音を弾けば『ド』という音が鳴りますよね。
楽器によっては『ド』という音を弾いているのに『ドミソ』という和音が鳴ったりします。(特にシンセサイザーで作られた音に多いですね。)
コード理論が身についていない状態だと、
「あれ?!何か音がぶつかってる・・・。ここの部分ってドミソしか使ってないのに。何でだろう。」
とパニックになりがち。気をつけましょう。
5.オリジナル曲が完成した後の行動『配信・販売』
オリジナル曲が完成したら、それをどうするかも考えましょう。
基本は『ネットで公開』か『バンド演奏』になるかと思います。
オリジナル曲をネットで配信する方法
オリジナル曲をネット配信するためには『WAV』や『MP3』にしなければなりません。
そのためにはDTM要素が必須になります。ギターの弾き語りを録音するにしても、基本はパソコンに録音することになりますからね。
(何度も繰り返しますが、これは作曲理論とは別のお話。機材選びなども重要になるので人に聴いたほうが良いです。)
無事にパソコンにオリジナル曲が保存できたら配信します。
私はnoteやサウンドクラウドを使って音楽配信をしていますね。
※有料販売したいならnoteが圧倒的に簡単です。サウンドクラウドはブログなどへの埋め込みがラクです。
オリジナル曲をたくさんの人に聴いてもらう方法
曲を作ったところで人に聴いてもらわないとムダです。ただの自己満足、ポエムで終わります。配信して多くの人に聴いてもらい、評価を受けることで『作ってよかった。』と実感するものです。
初めて作ったオリジナル曲をnoteやサウンドクラウドで配信してもほとんど聴いてもらえません。
『知名度』が無いからです。
今、音楽家には広告スキルが求められています。あなたにツイッターのフォロワーが1,000人いれば、その1,000人がすぐに聴いてくれる可能性がありますよね。これって強みです。
だから、ツイッターやブログ運営を始めましょう。
特にブログと音楽は親和性が高いです。ブログが広告塔となって勝手に音楽を聴いてもらえる流れが作れます。
ブログの作り方に関しては『【即実践】ブログの立ち上げ方/作成から実際に運用するまでの流れまとめ』という記事でまとめています。※副業でお金を稼ぐ方法主体なので、必要部分以外は読み飛ばして下さい。
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【即実践】ブログの立ち上げ方/作成から実際に運用するまでの流れまとめ
続きを見る
まとめ
音楽は楽しいです。自分で曲が作れるのも最高です。
簡単な曲を作る喜びが分かれば嫌でも格好良い曲を作りたくなります。その熱意が作曲独学のスパイスになりますね。
言い古されたことですが音楽は『音を楽しむ』と書きます。最初は誰だって悩んで苦しみます。そこを乗り越えると自由にオシャレな曲が書けるようになりますよ。
以上、「 【完全初心者向け】独学で作曲を勉強する方法『1年でオリジナル曲完成』」という記事でした。