「DTMの作曲ってどう開始すれば良いんだろう。できることが多すぎて何から手をつけて良いか分からない。完全初心者でも分かるよう丁寧に解説して欲しい。」
という悩みにお答えします。
ミュージックコンポーザーのRyotaです。以下のようなDTM歴を持ってます。
- 中学時代からPCで作曲開始(当時はMOD形式)
- 音大でサウンドメディア・作曲を選考
- サウンドプロダクションと契約済
当記事の内容はこちら
- DTMの作曲を開始する前の準備
- DTMで作曲をする手順『真似してオリジナル曲完成』
- もっと格好良い曲を作れるようになるDTMの活用法
- DTMで曲を作った後はどうするか?3つの道があります
DTM歴の長い私なので初心者向けに分かりやすい内容をお伝えできると思っています。基本的には『作曲を楽しむこと』ができれば上達してきます。
なので、私と一緒にDTMを楽しみながら作曲してきましょう。どうぞご覧ください。
▼DTM上達のコツはこちら▼
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DTMを上達させる4つのコツ『短時間で思い通りの曲が書ける技術』
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1.DTMの作曲を開始する前の準備
- DTM環境を整える
- 必要楽器とトラックを入れたテンプレートを作る
まずこの2つですね。
準備① DTM環境を整える
DTMはパソコン1台あればできるものじゃありません。以下の機材は必須です。
- スペックの高いパソコン
- オーディオインターフェイス
- 打ち込み用のキーボード(電子ピアノも可)
- モニター用ヘッドフォン
- DAW
この5つがあれば環境が整います。
詳しくは『『初心者向け』DTM環境の作り方。必要機材と選び方、学び方まで全てお話します。』という記事でオススメ品もまとめてご紹介しています。まだDTM環境が整っていないあなたはご覧ください。
DTM初心者向けオススメ機材まとめ
ZOOM UAC-2 | 高速オーディオインターフェイス。ヘッドフォンジャック・XLRジャック有り。
KORG SP-280 | 本物に近いタッチの電子ピアノ。打ち込み可、ピアノ練習も可。
MDR-7506 | SONYの定番ヘッドフォンの1つ。耐久性が高く折りたたみ可。
Cakewalk by BandLab | 高級DAWがなんと無料に。
準備② 必要楽器とトラックを作ってテンプレート化する
DAWでトラックを作成。楽器名などを入れて保存しましょう。
以下のような感じですね。
私はピアノ関係と『D-pro』というDAW付属のソフトシンセを複数立ち上げてます。ドラムとギターもありますね。
これだけ立ち上げとけば『どういう曲でも書ける』からです。随時必要ないトラックは削除していきます。
DTM初心者にオススメの必要楽器
- ドラム
- ベース
- ピアノ
- ストリングス
上記4楽器でスタートしましょう。ドラムやベースであれば良いので『シンセ系・アコースティック系』とかそこにこだわる必要はないです。自由に組み合わせましょう。
ポイント
楽器が多ければ良い曲が作れるわけじゃないです。DTM初心者はDTMを使いこなせません。なので、できるだけ少ない楽器で開始することをオススメします。
DTM作曲前に知って欲しいこと2つ
必ずしもリアルタイム入力は必要ない
楽器が弾ければ強みになりますが、楽器ができなくてもDTMで作曲ができます。DTMの良さの1つですね。
リアルタイム入力せずに1つ1つ音を打ち込んで曲が作れます。楽器が苦手なあなたはこの『ステップ入力』に慣れましょう。
ただしステップ入力のデメリットは『生演奏的な音が使えないこと』。クラブ系の曲など、電子系の音楽中心に作った方がそれっぽくなりますよ。
最初から『完ぺきな曲』を作ろうと思わない
DTMをする目的って『憧れのアーティストみたいな格好良い曲が作りたい!』ですよね。最初からは無理です。
イントロ~Aメロ・Bメロ・サビのような本格的な構成の曲も作れません。それで大丈夫です。短い曲を作れるようになって、初めて本格的な曲が作れるようになります。
DTMさえできればプロレベルの曲が作れる!と思っちゃう人が多いんですけど、そうじゃないです。DTMはあくまで『施設』でして、あなたに技術がないと施設がすばらしくても良い作品は作れません。日々スキルアップを考えましょう。
お待たせしました。ではDTMで作曲を開始しましょう。
2.DTMで作曲をする手順『真似してオリジナル曲完成』
- リズムを打ち込む
- ベースを打ち込む『コードを決定』
- 和音楽器を打ち込む
- メロディーを打ち込む
この順序で作ります。
長さは『4小節』。メチャクチャ短いです。でも完成すればオリジナル曲に間違いありません。4小節の曲を組み合わせれば『長い曲』が完成します。だから短い曲を作れないと長い曲って作れません。
正直言って曲を作る手順って好きな手順でOKです。しかし今回は私が実践している流れでご紹介していきます。これが私は1番作りやすかったからです。
手順① リズムを打ち込む
最初にドラムなどのリズム系を打ち込みましょう。というのも、リズムが完成していると他のパートの打ち込みがラクだからです。
試しにドラムのサンプル音源と『バスドラム・クラッシュシンバル・ハイハット』を足して作ったリズムがこちらです。
手順② ベースを打ち込む『コードを決定』
次にベースを打ち込みます。実はこれが1番重要。
なぜなら、ベースを打ち込む段階で『和音(コード)』が決定するからです。音楽は和音とメロディーで構成されるもの。なんとなくベースを打ち込んでいては曲は作れません。
というあなたは以下のコードをお試しください。それっぽくなります。
初心者向けコード例
F-G-Em-Amをお試しください。分かりやすく格好良いです。
Fの構成音『ファ ラ ド』
Gの構成音『ソ シ レ』
Emの構成音『ミ ソ シ』
Amの構成音『ラ ド ミ』
※作曲も学んでいきたい方は『 【完全初心者向け】独学で作曲を勉強する方法『1年でオリジナル曲完成』』という記事をご覧ください。
手順③ 和音楽器を打ち込む
次にベース音から決定したコードの構成音にあった和音を打ち込みます。
コードの決まりとかアレコレあるんですけど、取りあえずは無視しましょう。細かいことよりも大雑把に作ってしまうことが大切。そこから細かく音を足したり引いたりすればOKです。
手順④ メロディーを打ち込む
最後にメロディーを打ち込みます。
既に楽曲の土台はできています。何度もメロディーラインを考えて入力。あなたのイメージにあったものを形にしていきましょう。
先ほどのドラムの打ち込み例に・ベース・和音・メロディーで作った8小節ほどの曲がこちらです。(MIX作業はしていません。ただ、打ち込んだだけの状態です。)
16小節で1曲完成を繰り返して上達を目指す
4小節の曲が作れるようになったら、16小節の曲を作るようにします。
16小節というのは『Aメロ』や『サビ』というまとまりになる長さ。16小節の曲を4つ組み合わせれば人に聞いてもらえるオリジナル曲が完成します。
あなたが目指すのはここですね。
3.もっと格好良い曲を作れるようになるDTMの活用法
- 楽器・エフェクトをプラグインなどで増やす
- サンプリング音を使う
- リアルタイム入力できる楽器を1つ学ぶ
上記3つです。
活用法① 楽器・エフェクトをプラグインなどで増やす
DTMは要領の許す限り楽器やエフェクトを増やすことができます。
「ああ、民族系の音が使いたい!でも買うのも大変。演奏もできない…。」
というのも一発解決です。簡単。
DTMで使える楽器・エフェクトは大きく分けて有料・無料の2つがあります。無料だから悪いというものじゃなくて、無料のものは『尖った性能のもの』が多いです。
無料ツールだけでも曲が作れるのがDTMの醍醐味ですね。
DTMでオススメの有料音源
① Pianoteq
動作が軽いのに生演奏レベルの音が出せるピアノ音源。私も愛用しています。ピアノを曲に取り入れたい方は買って損はありません。長く使えます。
価格が安いのに4,000以上の音が入っている音源。これ1台でほとんどの曲が作れます。
DTMでオススメの無料音源
Synth1 | レトロ感のある音から本格的な音まで作成できるソフトシンセ。愛好家が多いです。
以下の記事でさらに詳しく紹介されていました。こっちをチェックした方が早いです。
ソフトシンセを販売している『Arturia』で過去の復刻版が無料ダウンロードできるイベントがありました。いくつかソフトシンセを取り扱っている会社をお気に入り登録しておくのもありですよ。
DTMステーションもDTM関連の情報が集まります。チェックし続けましょう。
活用法② サンプリング音を使う
どこかのパートだけサンプリング音を使って『プロの音』を取り入れちゃいましょう。
サンプリング音を収録した音源が販売されています。クラブミュージック関係の作曲で活躍するだけじゃなくて、アコースティック系の曲でも使えます。
※最近はマルチ音源の中でBeatカテゴリがあり、それが完成されたリズムとかになってますね。CD販売は在庫限りになってます。お早めに。
活用法③ リアルタイム入力できる楽器を1つ学ぶ
1つで良いので楽器を演奏できるようになりましょう。
オススメはダントツでピアノ。楽譜は読めなくても構いません。コードさえ理解できると『各楽器のリアルタイム演奏』ができるようになります。
ベースとかもキーボードのリアルタイム入力で対処できちゃいます。ズレている部分はクォンタイズして完成。
楽器とDTMを学ぶ方法
DTM教室に通いましょう。そしたらキーボードでの入力も教えてもらえます。演奏技術があるとどうなるのか、どうやって楽器を学べば良いのかとか分かります。
むしろ、DTM教室で楽器を学ぶこともできますね。楽器教室も併用していますから。
ここまでの内容で『DTMって難しい…。』と思っちゃったあなたもDTM教室に通うべき。DTMは最初が難しいので半年~1年ほど講習を受けるだけで上達速度が違います。
※DTM教室はこちらでご紹介しています。とにかく近場が良いですよ。
4.DTMで曲を作った後はどうするか?3つの道があります
- 友達に聞かせて反応を楽しむ『自己満足』
- ブログやSNSで発信する
- 音楽を副業にする
上記3つが完成した曲の使い道ですね。
① 友達に聞かせて反応を楽しむ『自己満足』
リアルな知り合いに聴いてもらいましょう。それだけでも楽しいです。
まだDTMが主流じゃなかった頃はMDなどに録音して配布していたものです。人から「凄い!」と言ってもらえるとモチベーションが上がります。
ただし、限られた人にしか聴いてもらえないのがデメリット。どうせなら多人数に聴いてもらうことを考えるべきです。
② ブログやSNSで発信する
ブログやSNSで曲を投稿すれば不特定多数の方に聴いてもらえます。リアルでは考えられないほどの人数に聴いてもらえますね。
たくさんの人に聴いてもらうと『心に響く人』が出てきます。そういう人があなたのファンになりますよね。作品を世の中に出し続ければファンの人数が増えていき、バズる可能性も高くなります。
という訳で私の曲も1曲紹介しておきますね。
『風の歌』
完全趣味の1曲です。でもこういう音楽が作れるようになると『たくさんの人に聴いて欲しいな。』って思えるようになります。
③ 音楽を副業にする
音楽で稼ぎましょう。
音楽の需要ってたくさんあります。最近だとyoutube需要からフリー音源とか人気ですね。ブログなどで発信して、別で広告を貼って広告料をもらうことも可能。
音楽を作るには時間とコストがかかります。初期投資を音楽で取り戻すくらいの考えはあって良いのかなと思いますね。
音楽で稼ぐ方法
- 効果音を売る
- BGMを売る
- クラウドソーシングでスキルを売る
- 音楽でユーザーを集めて広告費を得る
このあたりのことは『歌で稼ぐ4つの方法『仮歌だけじゃない月5万になる副業を紹介する』』で紹介している内容と一緒です。あわせてご覧ください。
まとめ:DTMで曲を作り続けましょう
DTMが出てきてから自宅でプロレベルの曲が作れるようになりました。曲を作ると『自分のことを知ってもらえる手段』になります。
「口べただから人間関係で困っている…。」
「もっと自分のことを知って欲しい。」
と悩んでいる方はDTMを始めるべき。こんな良い時代に生まれているんですから。
まずはDTM環境を整えることから始めましょう。あなたの一生の趣味になってくれますよ。
以上、「DTMの作曲方法を1から解説『音学歴18年のプロの手順がこれだ!』」という記事でした。
DTMについては以下の記事で詳しくまとめています。
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