「王道のコード進行を知りたい。コード進行ってこだわっちゃうんだけど、どうもパっとしないんですよね。これを使えば間違いなし!っていうのもプロから聞きたい。」
という悩みにお答えします。
ミュージックコンポーザーのRyotaです。サウンドプロダクションに所属しており、音楽素材の配信サイトも運営しています。
当記事の内容はこちら
- 有名なコード進行パターン4つ『使いやすい+かぶりやすい』
- オシャレなコード進行パターン4つ『初心者でも簡単に使える』
- 誰でも格好良い曲になるコード進行パターン4つ
有名楽曲でも使われる定番から、300曲以上作曲してきた私が良く使うコード進行までご紹介します。印刷して確認できるようPDFデータも配布しますのでお役立てください。
1.有名なコード進行パターン4つ『使いやすい+かぶりやすい』
様々な有名楽曲で使われているコード進行です。
コードの順番から「456進行」など、数字が名称になる場合があります。困ったらこのコード進行で作れば間違いないのですが、他の楽曲とかぶりやすい・パクっていると言われる恐れがあります。
① カノン進行
C → G/B → Am → Em/G → F → C/E → Dm → G
クラシック曲「カノン」のコード進行です。
ベース音が1音ずつ下がっていくのが特徴。分かりやすく分数コードを使って表記しました。日本人が好む情緒的な音になるため、多くの楽曲のサビで使われています。
「TOMORROW」が分かりやすいですね。
② 小室進行
Am → F → G → C
小室哲也さんが各楽曲で多用していた進行。
シンプルながら力強く分かりやすいですね。サビはもちろんイントロやアウトロにも使える定番。add9やth7でオシャレにすることもできます。
③ ロック王道進行
F → G → Am → G
王道の4536進行に似た進行です。ギターのバッキングと愛称が良いためロック系の曲、低音が強い楽曲で多用されています。
4536進行に比べてベースの移動が分かりやすいためダンス系楽曲でも使われています。
④ Jazzの王道進行 Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ
Dm → G → C
全てのコード進行の基本。サブドミナントからドミナントに移動してトニックで解決する。1番安定するコード進行です。
ポップスはもちろんJazzでも『必ず』使われるほどの定番。
Ⅱ-Ⅴ-Ⅰから代理コードなどを使って置換していくとコード進行が続々生まれます。Dm → F → G → Amとか。
2.オシャレなコード進行パターン4つ『初心者でも簡単に使える』
テンションを加えたadd9などのコードを使用したコード進行です。そのまま真似してメロやサビに利用できます。
どちらかと言えば『街や日常を表すBGM』で使いやすい感じです。定番のコード進行に飽きた時にお試しください。
① ペダルポイントを使った進行
Cadd9 → FM7/C
ベースを同一音に固定しつつコード進行を展開する方法です。テンションが無いとヤボったい雰囲気になりますので、最低でも7thにしましょう。
② 代理コードのみの進行
Em7 → FM7
ドミナントで解決せず、トニックコードでも解決音である『C』を使わない進行です。これだけでループすることが可。とにかく使いやすい+オシャレです。
独特な哀愁があります。もっとオシャレにしたいならFM7に9音を足すと良いですよ。
③ 解決に使いやすいコード進行
Asus4 → A
sus4はメジャートライアドの3音の代わりに完全4度が加わった音です。
サンプルを聴けばお分かり頂けると思いますが、とにかく不安定。次の音に解決したいなーって思います。サブドミナントなのかな?と感じますよね。私のJazzの師匠に聴いたところ、ドミナント的に使うのが一般的とのこと。
普通に考えるとAsus4 → Amになるのですが、これだと不安になります。あえて『A』にすることで気持ちの切り替えのような明るさが加わります。
この『A』から転調することも可能。曲のマンネリ化を防げます。
④ 分数コードを多用した王道進行
FM7 → G/F → Em7 → Am7/E
4536のJ-pop王道コードを柔らかくした進行です。
特徴はG/Fの分数コード。和声でも使われるコードでして、Eへの解決になります。ただの『G』に比べるとジャズ的な雰囲気になるので、バラードでも使いやすい進行です。
3.誰でも格好良い曲になるコード進行パターン4つ
格好良い曲って『使用する音』で決まるわけじゃありません。ピアノ1台だって格好良い曲ありますよね。大事なのはコード進行やメロディーです。
どんな楽器にも取り入れやすい、格好良くできるコード進行をご紹介します。どんどんお使いください。
① サビを劇的にする進行
E7 → FM7
マイナー・ダイアトニック・コードKey of Aマイナーからドミナントコードである『E7』を借用する形です。
本当はAmに解決したいんですけど、ここをサブドミナントのFM7にします。Am同様に『C・A・E』の音が入ってますからね。
② サビの後半を盛り上げる進行
FM7 → G → A♭M7 → B♭ → C
Gをマイナー・ダイアトニック・コードKey of Cマイナーのドミナントコードに見立てて、次のコードを『A♭M7』にしたパターン。
A♭M7とB♭はマイナー・ダイアトニック・コードKey of Cマイナー(♭3つ)の音階を使います。Cになった瞬間にホっとする感じになりますね。サビの1番最後に使いやすいです。
③ サブドミナントマイナーを使った進行
Cadd9 → Fm7 → Em7/G → Am
Fm7をマイナー・ダイアトニック・コードKey of Cマイナーから借用した形です。Dm-5でも可能。
メロディーラインをCメジャー音にすると違和感なく使えます。普段のコード進行をオシャレな感じにしたいならコレ。
④ J-POPの王道進行
FM7 → G → Em7 → Am7
J-POPの定番進行。GLAYの『Winter, again』とか、出せばキリが無いほど使われています。私自身も多用しています。
とにかく格好良くなるんですけど、定番過ぎてかぶっちゃうのが欠点。Gを『G6』にするとか、少しでも違いを出すと良いですよ。
4.印刷用の王道コード進行PDFデータ
当記事でご紹介した王道コード進行を印刷できるPDFにしておきました。
パソコンを立ち上げずに作曲する際の参考にして頂ければ嬉しいです。
こちら 王道コード進行印刷用データ
まとめ:王道のコード進行を使って作曲しましょう
ほとんどのコード進行って出尽くしてます。だから真似になるのは仕方ありません。でも、あなたなりのオリジナリティを出せないと作曲が楽しくないですよね。
当記事でご紹介したコード進行を取り入れつつ作曲しましょう。真似しつつ徐々にあなたのエッセンスを加えていくとあなたにしか作れない音楽になりますよ。
以上、「即使える!王道のコード進行12パターン『印刷PDF+サンプル音あり』」という記事でした。
音楽知識と楽器知識・DTM技術があればより作曲がスムーズになります。
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