「工場って危険な職場なのかな。興味はあるんだけど、安全面を教えて欲しい。」
そんな悩みにお答えします。
当記事を読めば工場の危険、安全対策についてわかります。
2社の工場を経験、10年ほど勤めてきたRyotaです。左手に傷跡が2つ残ってます。
当記事の内容はこちら
- 工場勤務は危険なの?実際に怪我をした体験談+具体例
- 安全対策のできている工場の特徴について
ステンレスのコンベアを掃除している最中に『角』で手の甲をえぐられました。
高速回転している機械が稼動しているクリーンルームに入るなど、事故につながる部分ってたくさんあります。
考え方・服装まで、安全面を重視している工場を選ばないと危険です。
ただし、工場でも担当で仕事内容が変わります。倉庫作業、荷受作業は比較的安全ですね。
それぞれ詳しく解説します。
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1.工場勤務は危険なの?実際に怪我をした体験談+具体例
大きな怪我を2回しています。
また、あなたが他の誰かを『怪我させてしまう』というケースもあります。
私の勤めていた工場では、フォークリフト作業員が公道で歩行者とぶつかる事故がありました。
前が見えなくなるほどの荷物を抱えつつ前進して倉庫に向かっていたためです。
これについては管理職クラスが現場を見ず放置していたのが原因でした。
特にライン工が危険ですね。体験談と勤めてわかった具体例をお話していきます。
体験談:ステンレスの設備を清掃中に手の甲を怪我
食品工場の清掃作業中です。
味付けパウダーを掃除していた際に、ステンレスの角部分で手の甲の肉をえぐられました。
角は丸くなっていたものの鋭利だったんですよね。
これについては不注意というか…、もう工場に勤める以上はリスクとして発生するものかなと感じましたね。
大手の工場だったため救急グッズが揃っていました。
ラインを管轄していた方も救急の知識があり、特に大きなことにならず解決しましたね。
数日間は会社を休むことになりました。
体験談:動作不良の電動リフトで足の甲をひく
1トン近いものを運搬できる大型の電動リフト。これで足をひきました。
動作不良をおこしており『動く・止まる』を繰り返していたんです。(報告・相談済み。使用するようにとの指示。)
方向転換時に急にフルスピードで動いて足の甲をひいています。
靴が履けないほど腫れあがり、普通に歩けなくなりました。
幸いなことに骨に異常はなし。1ヶ月ほどで元に戻ったものの、今でもたまに痛みます。
怪我につながる具体例6つ
以下の6つです。
- 高熱のパイプに触れて火傷
- 稼働中の機械に手を入れて指を挟む
- フォークリフトの不注意
- ハンドリフト・電動リフトで足を踏む
- 空調不良で熱中症
- 薬品などの粉塵で目が痛くなる
『機械巻き込まれ!』『フォークリフト事故!』ばかりじゃないんです。
火傷、熱中症、粉塵などわかりにくい危険もあります。
注意点がわかれば『管理されているかどうか』も見えてきます。まずは知識にしましょう。
① 高熱のパイプに触れて火傷
作っているものによって高熱になる箇所があります。
高熱ポイント
- 熱湯が通っている場所
- ホットメルトなど、溶かして使う接着剤
- ヒーター
- 滅菌処理
注意書きが消えてることがあるんですよね…。
② 稼働中の機械に手を入れて指を挟む
慣れてくるとついつい手を入れちゃうんです。
例えば梱包機械のボンドが詰まったとします。動作中にゴミが取れたら機械を止めなくて済みます。
ついつい手を入れて『失敗』して手が挟まるとか。イレギュラーなことからの事故が多いです。
2人で作業中、他の作業員が勝手に機械を動かすパターンもあります。
車の運転と一緒で『慣れた頃』が危険。
③ フォークリフトの不注意
徐行すべき場所を徐行しない。死角をチェックしない。ということですね。
現場で見かけるのが『フォークの上に人を乗せて上げ下げするケース』です。
これ、運転手の責任になるので絶対にやっちゃダメ。どんな理由があっても、指示があってもダメです。
私も現場で先輩や上司からフォークに人を乗せて作業することを求められました。
厳しく断ったため、その作業は別の人になってましたね…。
この時点で安全管理がダメな工場だとわかります。
④ ハンドリフト・電動リフトで足を踏む
既に体験談でお話したとおりですね。
数百キロのものなので、軽く足を踏んだだけで大怪我になります。
特にハンドリフトは『気軽に使うもの』なので注意が必要。安全靴を履くだけでもリスクは減りますよ。
⑤ 空調不良で熱中症
工場内のほとんどは暑くなります。機械が熱を出すためです。
注意ポイント
- 体毛対策で長袖
- 空調がないと35℃以上になる
- フラフラすると別の事故にもつながる
空調設備が古い工場だと定期的に壊れます。真夏に壊れると熱中症やミスの原因になります。
⑥ 薬品などの粉塵で目が痛くなる
主にビタミン系の粉ですね。あまりに細かいので、マスクやゴーグルの中に入ってきます。
注意ポイント
- 涙が止まらなくなる
- 体中が『薬品の臭い』になる
- Tシャツなど衣類がダメになる
肌が弱いとかぶれます。私の工場の担当者は1時間に1度は休憩してましたね。
このように注意点が多いので、安全対策ができている工場に勤めることが大切ですよ。
2.安全対策のできている工場の特徴について
以下の4つに注目です。
- 服装の安全対策ができている
- 安全対策のための取組みがある
- マニュアルが守られている
- 労働力に余裕がある
現場は慣れて安全管理ができなくなります。
それを管理するのが文字通り『管理職』。現場上がりの工場長なら現場の安全管理に厳しくなりますよね。
服装とマニュアル。ここに注目するだけでも違います。
① 服装の安全対策ができている
全員が同じ服装・着こなしをしているかです。
服装の安全対策について
- 統一性のある安全靴
- ファスナーを無駄に空けていない
- 髪の毛が短い
- アクセサリ、結婚指輪など、持ち込み禁止品を誰もつけていない
- ゴーグルを装着している
- 服が汚れていない
崩れた着こなしをしている人がいれば『注意されていない証拠』。
靴がバラバラなのも足元の事故の経験がないってわかりますよね。工場見学時にチェックです。
② 安全対策のための取組みがある
安全対策に時間と労力を割いているかどうかです。
安全対策の取り組み
- ヒヤリハット
- 改善提案書ボックス
- 安全衛生委員会の設置
特に重要なのがヒヤリハットです。
文字通り『ヒヤ汗をかいた経験』を発表して、未然にミス・事故を防ぐ取り組み。
これがあると新しいミスを防ぐことができます。
③ マニュアルが守られている
決まりがあっても守られてなければ一緒。
これも管理職・現場責任者の能力が求められます。責任者が守ってない工場はひどい状況ですよ…。
工場は人間関係が苦手な職人肌の人が集まります。
『仕事ができてれば服装や髪型も自由でいいだろ。』という人がいます。彼らが責任者になってれば、後輩も真似しますよね。
④ 労働力に余裕がある
人手不足だと作業を時短します。
作業時短の例
- ダブルチェックをしない
- 機械を停止しない
- 掃除をしない
ミスや事故が増えるんですよね。
時間がないので焦っちゃうのも問題。焦ればますますミスは増えます。
労働力不足はその工場の今後を決めるほど大事なこと。工場規模に対して人手不足ならその工場は避けましょう。
▼工場の将来性についてはこちら▼
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まとめ:工場は安全第一で職場を決めましょう
工場が危険な具体例は以下のとおりです。
- 高熱のパイプに触れて火傷
- 稼働中の機械に手を入れて指を挟む
- フォークリフトの不注意
- ハンドリフト・電動リフトで足を踏む
- 空調不良で熱中症
- 薬品などの粉塵で目が痛くなる
ただ、管理職が対応していれば危険は減ります。どういう仕事に就くかでもリスクは変わりますね。
安全な工場に入社できれば『安心と安定』が手に入ります。
工場見学の時に『清掃状況』や『人数』『服装』を厳しくチェックしましょう。
以上、『工場勤務は危険なの??実際に怪我をした体験談+具体例を6つ紹介』という記事でした。
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