「音楽の表現力を付けたい。DTM教室とか書籍で作曲方法とか機材の使い方は学べるけど、気持ちを外に出すことって教えてくれないから…。」
という疑問にお答えします。
ミュージックコンポーザーのRyotaです。これまでに500曲以上を作曲しています。音大時代にカシオペアの向谷実さんとダニー・シュエッケンディックさんから学びました。
結論から言うと音楽の表現力は『音楽以外の経験』で身に付けることです。
当記事の内容はこちら
- DTM教室では教えてくれない『表現力』を付ける2つの方法
- DTM教室で技術面を学ぶのも必要
どうしても作曲作業がはかどらなくて「良いメロディーが浮かばない!」のなら、パソコンの前から移動しましょう。私が実際に言われたことです。
詳しく解説します。
1.DTM教室では教えてくれない『表現力』を付ける2つの方法
- できるだけ遠くの場所に旅にでる
- 新しい経験をする
上記2つです。
悲しい経験をたくさんしている人はバラードが上手に作れます。ハッピーな経験が豊富で愉快に過ごしている人は元気な曲を書きます。
音楽って作曲者の雰囲気とか気持ちが見えてきますよね。ここに表現力を身に付ける鍵があります。
方法① できるだけ遠くの場所に旅にでる
ひとり旅をしましょう。できれば海外が良いです。
音大時代、カシオペアの向谷実さんが夏休みを終えた私たちに「夏休みにしっかり勉強した?」と聞きました。
音大と言っても『サウンドメディア』という変わった学科。世間でははみ出しモノのような人ばかりが集まってます。(髪色が緑色とか。)
とある男子生徒が言いました。
「アルバイトをしてお金を稼いで色んな場所に行ってきました。」
普通の先生なら苦笑したり激怒するんでしょうが、向谷実さんは笑わなかったんですよね。そしてこう答えました。
「それは素晴らしいことだね。良い曲がたくさん書けるよ。」
音楽って『作らずにはいられないもの』です。気持ちを吐き出すことですから。曲が書けないのって吐き出す気持ちが無くなっている証拠です。
だから旅に出たりして新しい刺激を受けましょう。
お金が無い国だけどビーチで幸せそうにしている人を見て下さい。世界観が変わります。あなたの世界観が変われば表現できる音楽も増えてきます。
民族音楽に触れるのも学びの1つ
知らない土地では聞いたことの無い音楽が溢れています。その土地の特産品を使った楽器があるためです。
アフリカなら打楽器中心の民族音楽ですよね。モンゴルだと1人で2つの音を同時に歌う技術があったりします。
DTMをしていると実際の演奏に触れることが減ってきます。
音源で聞く和太鼓の音と実際に聞く和太鼓の音って全然違いますよね。そういう刺激も受けてきましょう。
方法② 新しい経験をする
私が1番曲をサクサク作れた時は『婚約破棄を経験した時』です。
なぜなら、表現したいことが増えたから。失恋系どころか、Coccoくらい重い曲をどんどん書いてましたね。
音楽は感情です。
新しい経験をして感情が爆発すれば表現したいことが増えます。
婚約破棄後は普段バラード的な曲ばかり書いている私がドロドロした曲も書いていました。これって表現力が付いた証拠です。
失恋していない人が失恋の曲って書けませんよね。
あなたの人生の厚みが音楽で表現できる世界です。新しい経験をして失敗を積み重ねましょう。
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2.DTM教室で技術面を学ぶのも必要
ある程度の技術が無いと音楽で表現したいことに対して『上手に表現できない』のでイライラします。
シンプルに曲を作るスピードも遅れますので、感情が落ち着いてきます。中途半端な曲に仕上がる可能性が大です。
(最初に作った場所は盛り上がっているのに、後から作った場所はコピペとかだけになっている。こんなイメージ。)
「ギター1本でも曲は作れるしちゃんと表現できるよ。」
というのも正解です。ただし、コード理論を理解してギターでお金が貰えるレベルになってからの話です。
ただギターを鳴らしているのは『叫んでいる』のと同じで『歌っている』のとは違います。叫ぶのと叫ぶような音楽はニュアンスが似ていますが違うものです。
感情を表現するものであって『感情そのもの』を伝えるんじゃないですからね。
音楽の技術:表現の幅を広げてくれるもの
音楽の技術はあなたの気持ちを思った通りに外に出すためのツールです。
どうしても弦楽器が使いたいのに弦楽器の音源・奏法を知らなかったら活用できないじゃないですか。(もちろんそれを無視して作る手法もありますが。)
DTMが無かった中世の頃。オーケストラの楽器だけで様々なことを表現していました。
フルートだけでは力が弱いので木管楽器や一部の金管楽器を組み合わせて弦楽器に負けない力を出す。みたいなことですね。
トムとジェリーの掛け合いの音も全部オーケストラの楽器です。
ピアノは弾けなくても曲は書けます。でも、ピアノが弾けた方が曲を書くのは簡単です。
あなたが表現したいことに対して必要な技術があれば取り入れるべきです。DTM教室で学ぶのも『最低限の技術を学ぶ』という点で効率が良いですよ。音大より安いですし。
新音源を購入することでアイデアが膨らむのも事実です
管楽器の音源を持っていないのに管楽器の入った曲は作れませんよね。音源は投資しておくべきだと考えています。
ピアノ奏者だからピアノしか演奏できない、という時代ではありません。ピアノを引き立たせるために他の楽器を取り入れたり、相性の良い楽器・悪い楽器を理解する必要があります。
クラシック系の教授がサウンドメディアの教授をしていたのには驚きました。しかもDTMとレコーディングの知識があるんですよね。
「君。このシンセの音とピアノの音がぶつかってるよ。」とかドンドン言ってきます。
「この音源だけは必須だ!」という音源を自分の中で1つ作っておきましょう。ちなみに私はpianoteqにほれ込んでます。
- 圧倒的に動作が軽い
- 本物と同じような音
- 複数のピアノ音がある
という3つが理由。
まとめ:音楽は心の中で作るもので、作曲は形にする作業です
ツイッターでオリジナル曲を歌い続けた女子高生が人気になりましたね。ああいう若さを武器にした表現って強みだと思うんです。あれなら技術が無いことも『表現の1つ』になりますから。
あなたの武器は何ですか?
あなたが『この経験は自分しかしていない』ということはありますか?
無ければ旅に出てみましょう。作曲活動の1つとして。
以上、「DTM教室では教えてくれない『表現力』を付ける2つの方法【旅】」という記事でした。
DTMについては以下の記事で詳しくまとめています。
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