「楽器をグループレッスンで習おうと思っているんだけど、上達スピードってどうなんだろう?注意点はもちろん、メリットとデメリット両方を教えて欲しい。」
という疑問にお答えします。
ミュージックコンポーザーのRyotaです。これまでに以下の楽器を習ってきました。
- グループレッスン | DTM・レコーディング
- マンツーマン | アコーディオン・ジャズピアノ・声楽・クラシックピアノ・ヴィオラ
当記事の内容はこちら
- 楽器をグループレッスンで習う注意点・デメリット
- 楽器をグループレッスンで習うメリット
- グループレッスンが向いている人と向いていない人について
音楽を専攻し、実際にグループレッスン・マンツーマンの両方を経験した私なのでお伝えできることがあります。
結論を言うと楽器を上達したいならマンツーマンにすべき。あなたが選択に迷わないように経験談を交えて詳しく解説します。どうぞご覧ください。
1.楽器をグループレッスンで習う注意点・デメリット
注意点は講師と生徒数のバランス。
デメリットは以下の3つです。
- 上達の遅い生徒に講師が時間を使う
- 上達の遅い生徒のスピードでしか学べない
- グループ演奏時間がある
中学校の音楽授業を想像してください。先生1人で生徒が20名とか。1人1人面倒を見てくれませんでしたよね。あれと一緒のことです。
注意点:生徒に対して講師が何名いるのか
生徒5名で先生1人と生徒10名で先生1人は全く違う状況です。
楽器って座学では習得できません。必ず練習が必要。その練習方法を黒板を使ってざっくり教えられても上達ってしないんですよ。
レッスン時間50分 先生1人 生徒10名 → 1人5分
レッスン時間50分 先生2人 生徒10名 → 1人10分
上記のとおり。
そして、ほとんどの楽器教室は先生1人+生徒複数名のグループレッスンになります。講師が多ければ多いほど人件費がかかり利益が下がるためです。
先生1人で生徒2人のグループレッスンなら参加しても良さそう。こんな感じで考えます。
これが注意点。
以下はデメリット。グループレッスンである以上必ず付いて回ることです。
デメリット① 上達の遅い生徒に講師が時間を使う
平等にレッスン時間って振り分けられません。
これも学校の授業を思い出してください。数学で例文を解いています。先生は全く理解できないと困っている生徒にアドバイスしてますよね。
義務教育なら構いません。でもお金を払って楽器を習っている以上、あなたが別の生徒に教えるっておかしいじゃないですか。1歩でも先に勉強したいですよね。
ぶっちゃけてレッスン時間は5分です
生徒数にもよりますが、レッスン時間は5分くらい。後はコツとか何を練習してくるかを聞くだけ。これで月に7,000円くらいかかります。
私は音大でグループレッスンを経験しました。DTMを独学していたのでそれなりに優秀。でもパソコンを全く触っていない生徒もいたので、講師は彼らに付きっ切りでした。
授業の後半は独学時間。これってお金の無駄遣いだな…と感じたことを覚えています。
デメリット② 上達の遅い生徒のスピードでしか学べない
上達スピードの遅い生徒をほったらかしにはできません。講師にクレームが入るためです。
だから1番上達スピードの遅い生徒と同じ習得速度になります。これって社会に出てからのグループレッスンでは致命的なこと。
なぜなら、それぞれ社会的背景が違うからです。
忙しい会社員 → 気分転換に楽器を習いたい
大学生 → 将来、本気で音楽を通じてお金を得たい
中学生 → 何かギター習うとモテそう
この3者がそれぞれ同じレベルで練習してきませんよね。
会社員だとそもそも練習時間がありません。でも大学生は時間が余ってます。1日2時間とか練習しても平気。講師に「もっと上を目指したい!」と相談すれば「マンツーマンレッスンをお勧めします。」と言われて終わりです。
先に学ぶ → 独学で学ぶのと一緒
どんどん先に学ぶことも可能です。でもそれって独学ですよね。オンラインで楽器のコツを教えてもらえば解決です。高い授業料を支払う必要がありません。
デメリット③ グループ演奏時間がある
みんなで一緒に楽器を演奏する時間があります。(もっとも楽器にもよりますが。)
これ、良い点と悪い点があるんです。
例えば弦楽器。カルテットのように複数名で演奏することがありますよね。グループ演奏に慣れておくと後がラクです。自分の音を聞き分けられるようになりますからね。
でも個人が主体の楽器は違います。アコースティックギターを5名とかで演奏する機会ありませんよね。グループより個人レッスンの時間が長い方が良いです。
グループ演奏は楽器により向き不向きがあります
- ゴスペル | グループレッスン向き。複数名で歌うため。
- 管楽器 | グループレッスン向き。複数名で演奏する機会が多いため。
- 和音+メロディー演奏が可能な楽器 | グループレッスンが不向き。1人で何でも演奏できるため。
上記のとおりです。
ピアノやギターは複数の音を鳴らせますよね。この手の楽器はグループレッスン不向きです。
2.楽器をグループレッスンで習うメリット2つ
グループレッスンは楽器上達以外に目を向けるとメリットもあります。以下の2つです。
- 生徒同士の交流がある(コミュニケーション)
- ライバルができる
音楽は自己表現の道具でありコミュニケーションツールです。そういう意味ではグループレッスンを受ける意味があります。
メリット① 生徒同士の交流がある(コミュニケーション)
講師との縦の関係じゃなくて、生徒同士の横の関係が生まれますね。
マンツーマンだとどうしても『技術面だけ』に目を向けます。雑談はありませんし、会話の内容も音楽・楽器のことだけ。
でもグループレッスンなら楽器を習いつつ別の話も可能。講師との相性が悪くても、仲間がいると兵器だったりしますね。
出会いを求めるなら最適です
これは余談。音楽を通じて恋愛や友人作りを考えているならグループレッスンが最適。同じ悩みに立ち向かう仲間になるからです。バンドや音楽団体に発展することも多いですね。
同じ団体に属すると好感が生まれます。当記事を書いている私も高校時代の後輩と音楽を通じて出会い、長年付き合ってました。
メリット② ライバルができる
同僚と出世争いをするように、グループレッスンでも仲間同士のライバルができます。ライバルがいるとモチベーションが上がり楽器上達スピードも上がります。
ただし既にお話したように『社会的背景』が違います。
- 似た年齢
- 似た練習環境
- 最初の楽器演奏スキルが同じ
ここが揃っていないとダメですね。ライバルがどんどん上達すると逆にやる気が落ちる可能性もあります。
3.グループレッスンが向いている人と向いていない人について
グループレッスンのメリット・デメリットをお話してきました。
最後に、
「私には向いてるの?向いてないの?」
という点をお話していきます。
結論から言うと楽器教室に何を求めているかで分かります。
向いている人:音楽を通じて人との交流を楽しみたい
コミュニケーションのツールとして楽器を使いたい・音楽を使いたい方にグループレッスンがおすすめです。
- 年齢層や性別の違う人と触れ合える
- 楽器練習という共通点がある
- 横のつながりができる
趣味で楽器を学びたい人にも良いですね。講師の人に楽器が上達しない愚痴って言いづらいですから。
講師の人を責めちゃう感じになりますからね。
向いていない人:楽器の演奏力を高めたい
楽器の演奏力を求めている人にグループレッスンは不向きです。
- 見てもらえるレッスン時間が短い
- 上達スピードの遅い生徒に合わせたプログラムになる
- 楽器習得に関して無駄な内容が多い
上記のとおり。
音大に通いたい!とか、DTMを副業レベルまで高めたい!という方はマンツーマンの方が良いですよ。値段も特に違いがありませんし。(ちょいだけマンツーマンの方が高めですが。)
マンツーマンレッスンに定評のある音楽教室
・シアーミュージック | 講師の技術力が高いのとマンツーマンレッスンで人気。全国展開されている。
・ヤマハ大人の音楽レッスン | 習える楽器も豊富で講師も多い。楽器レンタルも可(台数には限りあり)。
ヤマハは定番ですね。講師の数も多いです。講師との相性が悪くても変更可能なので安心。
シアーミュージックは担当講師のレベルが高いことで知られています。1年で楽器をある程度演奏できるようになりたいならここ。
他にも大人向けのおすすめ音楽教室を紹介しています。以下の記事もあわせてご覧ください。
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まとめ:グループレッスンは楽器上達スピードが遅れます
グループレッスンの方が楽器習得が遅れるのは事実です。なので、楽器を楽しみたいか本気なのかで決定しましょう。
私はグループレッスン・マンツーマンの両方を経験しました。グループレッスンは仲間と話したりで楽しかったですよ。でもほぼ独学で上達させました。
まずはマンツーマンで試してみて、向いてなければグループレッスンに切り替えましょう。
以上、「『経験済』楽器をグループレッスンで習う注意点『上達が遅れる』」という記事でした。
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