「ボタン式アコーディオンって鍵盤式のアコーディオンと比べてどうなんだろう。違いや使い心地・メリット、デメリットを知りたい。近場で販売してないし、どうやって買えば良いのかとかも知りたい。」
という疑問にお答えします。
ミュージックコンポーザーのRyotaです。デリシアの26万円ボタン式アコーディオンを購入。趣味の1つとして演奏しています。
当記事の内容はこちら
- ボタン式アコーディオンとは『基本情報を解説』
- ボタン式アコーディオンと鍵盤式アコーディオンの違い
- ボタン式アコーディオンのメリット
- ボタン式アコーディオンのデメリット
- 習い方・教本『ボタン式アコーディオンの学び方を解説』
- おすすめのボタン式アコーディオンの購入方法について『通販もアリ』
実際に1年ほどヤマハ音楽教室でボタン式アコーディオンを習いました。そういう経験を元にメリット・デメリットはもちろん、学び方や購入方法まで解説したいと思います。
どうぞご覧ください。
1.ボタン式アコーディオンとは『基本情報を解説』
- 鍵盤がボタン式になっているアコーディオンのこと
- 歴史としては先にボタン式が誕生し、その後で鍵盤式になっている
- 最小限の指の動きで演奏できるよう独自の配列になっている
- プロのボタン式アコーディオン奏者として『かとうかなこ氏』がいる
基本情報は上記4つです。
ボタンキーアコーディオンとも呼ばれます。特徴は鍵盤が無くてボタンになっていること。
クロマティチック・アコーディオン=ボタン式アコーディオンという認識にもなっています。
ボタン式鍵盤は2つの種類があり、
- Cシステム
- Bシステム
で音の並びが違います。当記事でご紹介しているデリシアのアコーディオンはCシステムの配置になっています。
ローランドからはVアコーディオンというスピーカー内臓の電子アコーディオンが販売されています。
Vアコーディオンにもボタン式が用意されています。これが1番有名かなという印象。
アコーディオンはサイズで鍵盤数が変わります。ボタン式アコーディオンもボディサイズでボタンの数が変わります。種類・サイズにより配列も変わるため注意が必要です。
※ボタン式アコーディオンも鍵盤式のように黒白鍵盤の色付けがされているのですが、全て同一色のモデルもあります。色が分かれているほうが初心者向けですね。
ボタン式アコーディオンの雰囲気としてはサーカスで見かける『コンサルティーナ』『バンドネオン』を思い浮かべると分かりやすいです。
コンサルティーナはこちら
ボタン式アコーディオンの有名奏者について
かとうかなこさんが第一人者です。
CDも販売されており、ボタン式アコーディオンを知る人の中では著名な方。私がアコーディオンを習っていた講師の方もご存知。
小牧のメナード美術館のライブに行きまして、『ボタン式アコーディオンってこんなこともできるの?!』というテクニカルな演奏に驚きました。
jazzピアニストの上原ひろみさんが鍵盤を叩くように演奏するのと同じく、指の動きが見えないほどの速さで演奏されていましたよ。
アコーディオン独奏 楽器遊び
2.ボタン式アコーディオンと鍵盤式アコーディオンの違い
- 指を広げなくてもコードが押さえられる
- 同じ音が複数の場所に配置されている
- テクニカルな演奏がしやすい
分かりやすい違いは上記3つですね。
違い① 指を広げなくてもコードが押さえられる
上記写真は「ド・ミ・ソ」の『Cコード』を押さえてます。
撮影のため上から押さえているので窮屈そうに見えますが、実際に演奏するとほぼ指を広げずにコードが押さえられます。
4音・5音からなるコードも手を広げることなく鳴らせます。
手の小さな人でも演奏が可能
特に女性だとオクターブの演奏ができないほど手の小さな方がいます。鍵盤式アコーディオンでも演奏が難しいですよね。
こういう身体的な楽器演奏の難しさをクリアしているのがボタン式アコーディオンです。鍵盤式と比べて大きな違いの1つ。
違い② 同じ音が複数の場所に配置されている
鍵盤式アコーディオンは鍵盤1つに1つの音が配置されています。全ての鍵盤が違う音です。
ボタン式アコーディオンは1つの音が複数の場所に配置されています。上記写真は『ド』を押さえています。1つのボタンしか触っていないのに手前の違うボタンが凹んでいますよね。これが同じ音の証拠。
曲のキーやメロディーラインにより運指って変わります。ボタン式アコーディオンはもっとも指の動きの少ない場所で演奏したい音を鳴らすことが可能です。
違い③ テクニカルな演奏がしやすい
狭い範囲内に複数の音があるため、低い音から高い音に移動するのが簡単です。
シンプルに『jazz的な演奏』に向いてますね。ギターのように上下に複数の音があるので『ソロ演奏』も鍵盤式とは違ったアプローチができます。
このあたりは先ほどご紹介した『かとうかなこ』さんのライブ演奏をご覧いただければ分かりやすいです。
かとうかなこ 春の風を呼ぼう
3.ボタン式アコーディオンのメリット
- 慣れてしまえば演奏が容易
- 特別感がある『目立つ』
上記2つですね。
メリット① 慣れてしまえば演奏が容易
既にお話したとおり、ボタン式は演奏面で「できることの幅が広がる」のが大きいです。
左手のコード演奏部分は鍵盤式もボタン式も同じ。なので鍵盤式からボタン式への転向も可能です。
後は慣れの問題なので、
「鍵盤は手が小さいから演奏しづらいな…。」
という経験があった方はボタン式に挑戦する価値がありますね。
なお、ボタン式に慣れると鍵盤が演奏できないと思われるでしょうが、そんなことはありませんでした。私はアコーディオンはボタン式ですが作曲に使う電子ピアノは普通の88鍵盤のものです。
メリット② 特別感がある『目立つ』
ボタン式アコーディオンは楽器そのものが『芸術品』です。
アンティークな装飾の施されたものもあります。その魅力に取り付かれた人が「演奏したい楽器がたまたまボタン式のアコーディオンだった。」という理由で購入。習います。
楽器演奏で「目立ちたい」というのは普通のこと。人と違った表現をしたい、自分だけの特技を持ちたい、という方にボタン式アコーディオンは宝石のように見えます。
4.ボタン式アコーディオンのデメリット
- ピアノのスキルが活かしにくい
- 値段が高い
- 学べる場所・方法が少ない
正直言ってデメリットは多いです。
デメリット① ピアノのスキルが活かしにくい
当然ながらピアノのスキルで役立つのは『音階』とか技術面以外です。
ピアノ奏者がギターを弾けないのと同じで、ボタン式アコーディオンは全く別の楽器。ほぼ1から学びなおす必要があります。
デメリット② 値段が高い
練習用アコーディオンが3万円以下で購入できるのに対し、ボタン式アコーディオンは7万円台からしか販売していません。
私が購入したデリシアの白いアコーディオンは26万円。
買うからには『全ての音を出せる状況にしたい』というこだわりがあるので、ハイスペックモデルを購入しました。普通の人が気軽にポンっとは買えないですね。
Amazonで購入できる入門用ボタン式アコーディオン
デメリット③ 学べる場所・方法が少ない
通常のアコーディオン教室では教えてもらえないことがあります。ボタン式と鍵盤式は演奏方法が違うためです。
ボタン式に特化した教本も見つかりません。講師から借りて印刷することになります。
5.習い方・教本『ボタン式アコーディオンの学び方を解説』
音楽教室で習うか教則本で独学しましょう。
学び方① 音楽教室で習う
私は松栄堂のヤマハ楽器で習いました。たまたまアコーディオン教室が開講されていたためです。
講師の方はボタン式+鍵盤式両方を演奏できる方。それでもボタン式のアコーディオンはお持ちじゃありませんでした。
価格は月6,000円~。1回のレッスンは30分ほどです。
演奏者が少ないので注意が必要です
全ての楽器教室で開講されているわけじゃありません。アコーディオン奏者自体が珍しいため、講師として活動している人は少ないです。
学び方② 教則本を買う
アコーディオンの教則本を買って個人で学んでいきます。
左手のコード・ベース部分なら鍵盤式・ボタン式共通です。販売されている教則本で学ぶことが可能です。
一般的なアコーディオン教則本
ボタン式に関しては海外の教科書がメインです
楽天や一部楽器店で輸入されてます。1冊4,000円ほど。
ボタン式アコーディオンは親指を使わない独自の演奏法になります。本気で学びたい方は必須です。買いましょう。
6.おすすめのボタン式アコーディオンの購入方法について『通販もアリ』
通販かアコーディオン特化の楽器店で購入します。
私は愛知県の金山にあるモンテアコーディオンで取り寄せてもらい購入しました。
こちら monte accordion
おすすめのボタン式アコーディオンはV-アコーディオン。電子タイプだからです。
日本のボタン式アコーディオンで人気のローランド製品なら通販も可能です。電子タイプなら夜も演奏できます。
※アコーディオンってメチャクチャ音が大きいです。マンション・アパートで演奏することはまず不可能だと思ってください。
V-アコーディオンのエントリーモデルはこちら
まとめ:ボタン式アコーディオンは独特な面白さがあります
時々、狂ったように演奏したくなる。ふと人前で披露したくなる。
そういう魅力がボタン式アコーディオンにはあります。
「たった1つでいいから人と違ったことをしたい。」
というあなたはボタン式アコーディオンのとりこになることを保証します。5年間、地元でずっと練習してお祭りなどで演奏できるのを目標にしてみましょう。
以上、「ボタン式アコーディオンを解説『鍵盤式との違いから使い心地も語る』」という記事でした。
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