「DTMで電子ピアノを使うメリットとデメリットを知りたい。MIDIキーボードを使うべきなのか悩んでる…。でも、電子ピアノならピアノ練習もできそうだし。うーん…。」
という疑問にお答えします。
ミュージックコンポーザーのRyotaです。当記事を書いている現在でDTM暦は10年以上。ずっと電子ピアノでリアルタイム入力をしてきました。
当記事の内容はこちら
- DTMで電子ピアノを使うメリットとデメリット
- DTMに適した電子ピアノの選び方『鍵盤数や重量など』
実際に電子ピアノを利用してDTM環境を構築している私なのでお伝えできることがあります。確かにMIDIキーボードと比べて劣る部分はあるんですけど、便利なこともあります。
DTM初心者なら電子ピアノおすすめですよ。詳しくお話しますね。
1.DTMで電子ピアノを使うメリットとデメリット
メリットは『単独で音が鳴る』『鍵盤タッチ』です。
デメリットは『MIDI入力に特化してない』『値段が高め』ですね。
以下、体験談から得たことです。ご覧ください。
メリット:単独で音が鳴る・鍵盤タッチで演奏が可能
音源内蔵+スピーカーが付いているので、単独で音が鳴ります。
MIDIキーボードは入力のためのもの。音を出すにはパソコンとスピーカーを起動→DTMで音源も起動させないとダメです。しかも若干のタイムラグがあります。
タイムラグに関しては使用するオーディオインターフェイスとエフェクト類が影響します。
後は鍵盤タッチですね。電子ピアノだと普通のピアノみたいに『重たい鍵盤』のタイプがあります。これ、最初は大変ですけど後からメリットあるんですよ。
メリット① ピアノ・鍵盤練習ができる
即演奏できるのでピアノ練習・鍵盤を触る練習に適しています。
DTM環境が充実してくると音が鳴るまでに20分かかるとかありますね。(パソコンを立ち上げる・DTMを立ち上げる・音源を読み込むなど。)
練習って即開始できないとモチベが落ちるんですよ。ピアノを学びたいならMIDIキーボードより電子ピアノです。
メリット② リアルタイム入力で感情表現がしやすい
ピアノ演奏が上達してくるとほとんどの入力がリアルタイム入力になります。鍵盤がある程度重い方が表現力が増します。
- バラードは優しいベロシティ
- ロックは強いベロシティ
など。もちろんDAW上でも操作可能です。ただ面倒ですよね…。1音1音設定してても感情が伝わるレベルにはなりません。
※もっともMIDIキーボードでも重いタッチのタイプはあります。値段は高めですね。
デメリット:MIDIコントロール用のボタンやピッチベンドがない
MIDIキーボードのようにMIDI入力に特化した部分がありません。せいぜい、MIDI端子が付属している程度です。
デメリット① 細かなMIDIコントロールができない
- フェーダーがない
- 早送りなどの再生機能がない
- 専用ソフトが付属していない(DAWのライト版など)
上記のとおりです。
フェーダーがあればボリュームをコントロールしてフェードアウトもできますよね。そういう細かなコントロールができません。
デメリット② MIDIキーボードに比べれば高い
MIDIキーボードは鍵盤数の少ないミニタイプだと5,000円くらいで買えます。電子ピアノは安くても10,000円~。
USB端子はあるのにMIDI端子がないタイプもありますね。要注意です。
DTMで電子ピアノはこんな人におすすめ
DTMで電子ピアノはこんな人におすすめ
- 今からDTMを学ぼうと考えてる
- ピアノも一緒に練習したい
- ピアノやオーケストラ楽曲をメインで作りたい
- 音楽を趣味として楽しみたい
2.DTMに適した電子ピアノの選び方『鍵盤数や重量など』
以下の3つです。
- 88鍵盤のタイプにする
- アップライトピアノタイプは避ける
- 鍵盤は重めにする
大きなキーボードタイプになりますね。価格も安いし練習にも最適。MIDIコントロールしたいなら、鍵盤なしの小型タイプを追加で買えば解決です。(安めですし。)
選び方① 88鍵盤のタイプにする
MIDIキーボードと違って音域を広げることができません。
ついでにリアルタイム入力の時に不便です。鍵盤が全部用意されていれば、操作なく自由に演奏して入力できますよね。
演奏表現が広がればあなたの楽曲レベルも上がります。
選び方② アップライトピアノタイプは避ける
キーボードタイプで、鍵盤の下に空間がある状態にしましょう。配線がラクです。
アップライト式の電子ピアノだと壁に密着させることになりますよね。なのに端子が後ろや横についてることがあるんです。
DTMは配線の入れ替えを考えるべき。断線はもちろん、環境を変えたときに配線を変えることがありますからね。
掃除もラクですよ。配線周りにほこりがたまると危険ですからね。アップライトタイプは重量もありますし設置も大変…。値段も1桁変わります。どちらかと言えばピアノ演奏用のものです。
選び方③ 鍵盤は重めにする
鍵盤のタッチが軽いと『数段階のベロシティ』しか表現できなくなります。
- 鍵盤が軽い → 簡単に最大の127になってしまう
- 鍵盤が重い → 0~127の中で表現できる
上記のとおり。
DTM作業中にも指が鍛えられます。ピアノの演奏力も上がりますよね。キーボードになれちゃうと、そのキーボードより重いピアノの演奏が難しくなりますから。
おすすめの電子ピアノを紹介
SP-280-BK 88鍵 ブラック
私も使ってます。
少し旧型のモデルのため値段が安くなってます。88鍵盤でキータッチも重め。電子ピアノとしての音質も悪くありません。
重量もこのサイズの電子ピアノの中では軽いです。
CASIO PX-350M
カシオの人気品。
グランドピアノの音とタッチを追及して作られています。本格的なピアノ演奏を楽しみたい・ピアノをメインとした曲作りをしたいあなたにピッタリ。
MIDI端子だけでなく、USBでパソコンとつなぐことも可能です。椅子からキーボード用のスタンドまで全部セットの製品が販売されています。
他のDTM環境についても知りたいあなたは以下の記事をご覧ください。
-
『初心者向け』DTM環境の作り方。必要機材と選び方、学び方まで全てお話します。
続きを見る
まとめ:電子ピアノでもDTMは可能です
MIDIキーボードよりできることは少ないですが、電子ピアノでも十分に役立ちます。
DTMをする以上、ピアノ演奏力は高い方がいいです。MIDI入力を便利にするか、ピアノ演奏も上達させるか。ここを天秤にかけて考えるといいですよ。
ちなみに鍵盤のないMIDIキーボードを購入すれば両方の良い部分が使えます。
以上、「DTMで電子ピアノを使うメリットとデメリット『選び方も解説する』」という記事でした。
DTMについては以下の記事で詳しくまとめています。
関連記事 DTMとは。初心者向けに1から解説『準備から勉強法まで真似でOK』
-
DTMとは。初心者向けに1から解説『準備から勉強法まで真似でOK』
続きを見る